大栄翔 無傷3連勝「勝ち続けたい」 “追手風旋風”「良いライバル」切磋琢磨 幕内5人中4人土つかず

[ 2023年3月15日 04:40 ]

大相撲春場所3日目 ( 2023年3月14日    エディオンアリーナ大阪 )

竜電(左)は大栄翔に押し出しで敗れる  (撮影・奥 調)
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 小結・大栄翔が竜電を一気の押し出しで下し、優勝した21年初場所以来となる3連勝発進を決めた。所属する追手風部屋は最多5人の幕内力士を抱えるが、大栄翔に加え小結・翔猿、平幕の大翔鵬、剣翔の4人が3連勝。荒れる春場所で旋風を起こしている。綱獲りの大関・貴景勝は大関経験者の正代を退け白星先行。全勝は9人となった。

 仲間がつないだ「勝利の連鎖」を断ち切るわけにはいかなかった。剣翔、大翔鵬、遠藤、翔猿の追手風勢4人が勝利し、最後に部屋頭の大栄翔が登場。立ち合いで前傾姿勢で当たると相手を起こし上げながら両手をぐんと伸ばした。そのまま圧力をかけ、竜電に反攻の余地すら与えずに押し出した。初日からの3連勝は初優勝した21年初場所以来。「今日も良かったと思います」と大栄翔は晴れやかな表情を浮かべた。

 大翔鵬が19場所ぶりに復帰して部屋の幕内は角界最多5人を数える。コロナ禍で番付発表後の出稽古が禁止されている中、充実した稽古環境を整えることができる利点を生かしている。突き押しから四つ相撲まで、いろんなタイプと稽古できる効果は計り知れない。大栄翔は「みんな調子がいいと思う。良いライバルと思ってやっているので、それがいいのかも」と相乗効果を口にする。翔猿は「切磋琢磨(せっさたくま)してやっているのがいい」と話し、剣翔も「年代が近いので争いながらも励まし合っている。みんなで勝ち進んでいければ」と強調した。2勝1敗の遠藤を除く4人は3連勝。合わせて14勝1敗だ。

 3日目にして役力士で全勝は大栄翔と翔猿のみ。最高の雰囲気の中で星を伸ばす大栄翔は「とにかく勝ち続けたい」と力を込める。荒れる春で好スタートを切った5人の侍に「追い風」が吹き寄せている。

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2023年3月15日のニュース