フィギュア17歳・三浦佳生 最年少王者視界、ネーサン・チェン超えへSP首位発進

[ 2023年2月11日 04:25 ]

フィギュアスケート 四大陸選手権第1日 ( 2023年2月9日    米コロラド州コロラドスプリングズ )

男子SPで首位発進した三浦佳生(AP)
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 男子ショートプログラム(SP)では、前回銅メダルの三浦佳生(かお、17=オリエンタルバイオ・目黒日大高)が91・90点で首位に立った。冒頭の4回転サルコーでミスしたが、後半まとめる演技で男子の最年少優勝に大きく前進した。女子SPでは初出場の千葉百音(もね、17=東北高)が大きなミスなく67・28点を出し、日本勢最上位の7位スタート。フリーは女子が10日(日本時間11日)、男子が11日(同12日)に行われる。

 今できるベストを尽くした。三浦は冒頭の4回転サルコーで着氷が乱れ、3回転トーループとの連続技ができずに単発に。それでも、続く3回転半を決め、後半の4回転トーループに3回転トーループをつける好リカバリーを見せた。「どうなるかと思ったけど、結果的にまとめることができて良かった」と胸をなで下ろした。

 今大会は赤城山(群馬)や蔵王山(山形)などと同じ標高1800メートルのコロラド州で行われている。演技後には苦しい表情を浮かべる選手が続出し、三浦も「呼吸がしづらくなって苦しかった」と言う。演技時間の長いフリーでは「僕は脳筋(脳みそ筋肉)なので秘策はないです」と自虐しつつ「緩急をつける感じで臨めばPCS(演技点)も上がるし、演技後半へ良い呼吸のコントロールができる」と青写真を描いた。

 23年は静かな闘志がテーマ。年始には横浜市内の神社で初詣。小吉だったおみくじの勝ち運には「感情に出すな」という趣旨のお告げがあり、「試合でオラオラしない」と自戒を込める。恋愛運も「願わぬ」で「スケートが彼女の年になると思います」と苦笑い。邪念?を捨て、競技に打ち込んでいる。

 17年大会を制したネーサン・チェン(米国)の17歳9カ月を超える17歳8カ月で男子の最年少王者を視界に捉えた。「みんな条件は一緒。その中で誰がリードするか楽しみ」。シニア国際大会で初の栄光へ静かに準備を進める。

 ◇三浦 佳生(みうら・かお)2005年(平17)6月8日生まれ、東京都出身の17歳。09年にスケートを始める。17年全日本ノービス、21年全日本ジュニアと各カテゴリーを制し、本格的にシニア転向した今季はGPファイナル5位。全日本選手権は21年4位が最高。ループなど3種類の4回転を跳ぶ。趣味は野球観戦。1メートル68。

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2023年2月11日のニュース