徳勝龍が近大の恩師・伊東勝人さんの命日に勝ち越し「どこかで見てくれている」教え子たちの思い

[ 2023年1月18日 21:50 ]

大相撲初場所11日目 ( 2023年1月18日    東京・両国国技館 )

<大相撲初場所11日目>玉正鳳を破る徳勝龍(右)(撮影・西海健太郎)
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 近大相撲部の前監督・伊東勝人さんの命日である1月18日、元幕内の幕下・徳勝龍(36=木瀬部屋)ら近大出身力士が白星を天国の恩師に届けた。

 徳勝龍は玉正鳳を押し出して勝ち越しを決めた。先場所十両下位で大きく負け越して11年ぶりに関取の座を明け渡したが、1場所での関取復帰が近づく4勝目。「ホッとした気持ちはあるけど、あと一番あると思って切り替えていきたい」と前を向いた。幕内優勝を果たした3年前、場所中に恩師の悲報が届いた。「もう3年になりますかね」としみじみ。「そういう日に取組があるのも運命というか、しっかり勝ててよかった。どこかで見てくれていると思うので、良い報告ができると思います」と感慨深く語った。
 幕内・宝富士(35=伊勢ケ浜部屋)は碧山に攻め込まれた土俵際回り込んではたき込み。物言いがついたが軍配通りで逆転勝ちを収め、幕尻で勝ち越しに王手をかける7勝目。「最後の粘りというか、監督に助けられた感じです」と感謝した。

 幕下・長内(23=高砂部屋)は海乃島を寄り切って3勝目を挙げた。青森県出身で伊東さんと同郷の長内は、中学生の頃からお世話になっており「もう一人のお父さんみたいな感じ」と懐かしむ。五所川原農林高3年時に世界ジュニア選手権に出場した時の日本代表監督を努めたのも伊東さんだった。特別な日に「白星を挙げられてよかった」と安堵(あんど)しながら「でも3敗しているので怒られると思います」と微笑みながら思いをはせた。

 この日相撲を取った近大出身力士では他に、十両・志摩ノ海(33=木瀬部屋)が熱海富士の休場で不戦勝。幕下・神崎(23=武隈部屋)は龍王をはたき込みで破って5勝目を挙げた。十両・朝乃山(28=高砂部屋)は大翔鵬に敗れて今場所の初黒星を喫した。

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2023年1月18日のニュース