錦富士 小学校からのライバルに負けん!阿武咲と出世争い 3場所連続の2桁勝利へ連勝発進

[ 2022年11月15日 04:45 ]

大相撲九州場所 2日目 ( 2022年11月14日    福岡 国際センター )

突き出しで竜電(左)を破った錦富士(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 平幕・錦富士が竜電を突き出して初日から2連勝。史上2人目となる、新入幕から3場所連続の2桁勝利へ好発進した。大関陣は貴景勝が琴ノ若を押し出し、2連勝。カド番の正代は高安を寄り切り、初白星を挙げた。10勝すれば大関に復帰できる御嶽海は逸ノ城を押し出し、2連勝となった。

 三役経験のある竜電を突き出した。立ち合いから突っ張り、一度いなして泳いだところを我慢強く突いた。錦富士は本来左四つの四つ相撲。自身より3センチ長身でリーチもある相手に突き勝つ、26歳の急成長を表す勝ち名乗りだった。
 「手の長い相手に前へ出られてよかった。浮かれずに明日に臨みたい」。土俵下で見守った藤島審判長(元大関・武双山)は「圧力負けしなかった。力をつけているという印象」とその成長ぶりを証言した。

 連勝発進で3場所連続の2桁勝利へ雰囲気が出てきた。名古屋場所の新入幕から3場所連続で2桁を挙げれば、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では、17年夏場所から記録した阿武咲以来、史上2人目。くしくも阿武咲とは青森・三本木農高の同級生で、小学生時代から競い合った間柄だ。

 高校卒業後、進学した近大を中退して角界入りしたため、阿武咲の快挙達成時は、まだ三段目。阿武咲が新三役に昇進した17年九州場所で、ようやく幕下へ昇進した。

 「仲間としてうれしい気持ちだった」。5年を経て、今場所は初めて番付で追い抜き「同じ土俵に立ててからは、負けてられないなという刺激」と意識は変わった。3関脇4小結が占める三役の層は厚いが、2桁勝利同様、番付でも同級生が具体的な目標になった。

 ◇錦富士 隆聖(にしきふじ・りゅうせい)本名・小笠原隆聖。1996年(平8)7月22日生まれ、青森県十和田市出身の26歳。小3から相撲を始め、三本木農1年で全国高校総体団体優勝。近大を2年時に中退し、伊勢ケ浜部屋に入門。16年秋場所で初土俵。20年秋場所で新十両。22年名古屋場所で新入幕。1メートル84、148キロ。

続きを表示

2022年11月15日のニュース