~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑦ 正確なハンドファーストを身につけよう

[ 2022年8月19日 12:00 ]

~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑦ 正確なハンドファーストを身につけよう
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 アイアンショットのインパクトはハンドファーストの形が理想だと言われます。ロフトが立った状態でボールを捉えるため、飛距離が出るからです。ただ、アベレージゴルファーの場合、ハンドファーストの形をなかなかつくることができません。そこで今回は奥嶋誠昭コーチに、それができるようになるコツと練習法を聞きました。日大ゴルフ部OGの加藤みなみさんがアシスタント役を務めます。 動画で見る・~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑦

 加藤 クラブヘッドがアドレスの位置に戻ってくれば、正しいインパクトを迎えられると思いますが、なかなか構えたところにヘッドが戻ってこないんですよね。
 
 奥嶋 加藤さんだけでなく、アベレージゴルファーの多くはアドレスの位置にヘッドが戻っていないと考えていいでしょう。その結果、ダフリやトップなどのミスが多く出ます。特にアイアンショットではその傾向が強いようです。
 
 加藤 どうしたら正しいインパクトを迎えられるのでしょうか?
 
 奥嶋 その前に正しいインパクトの形を知っておきましょう。アイアンショットの場合、アドレスでは1Wよりも内側にボールをセットします。したがって、正面から見ると両手がヘッドよりも目標寄りにあるハンドファーストの形になります。インパクトでもこのハンドファーストの形をつくりましょう。
 
 加藤 それがなかなかできないんですよね。
 
 奥嶋 ボールを上げる意識が強いとすくい打ちの形になるので、ハンドファーストにはなりません。やはり、ダウンブロー気味に打つ意識が必要です。同時に、右手首の角度を変えずにクラブを下ろしてきましょう。
 
 加藤 右手首の角度というのは、どこの部分を指しますか?
 
 奥嶋 右手の甲と前腕との角度です。この角度を解いてしまうと、ヘッドが下に落ちようとするため、ボールの手前をダフリやすくなります。
 
 加藤 右手首の角度をキープするドリルはありますか?
 
 奥嶋 クラブを右手1本で持ち、実際にボールを打つことをお勧めします。使用クラブは7番アイアンです。フルショットするのではなく、時計の9時から3時までの振り幅で打ちます。遠くに飛ばす必要はありません。30ヤード先まで飛べば十分です。ただし、右手首の角度をキープしていなければ、ボールを真っすぐ打つことはできません。実は、インパクトでヘッドが元の位置に戻らなかったり、フェース面が目標に対してスクエアに向かないのは右手が余計な動きをするからです。それを防ぐためにも、この右手1本ドリルは有効です。
 
 加藤 実際にやってみると、かなり右手首の角度を意識できますね。
 
 奥嶋 右手首の角度をキープできない人は、右手の平をフェース面だとイメージし、右手の平をインパクトでスクエアに向けるイメージでクラブを下ろしてみましょう。また、振り幅をもっと小さくしても構いません。当たるようになったら、徐々にスイングを大きくして、9時から3時の振り幅で打ってみましょう。
 
 加藤 右手って大切なんですね。
 
 奥嶋 そうです。両手でクラブを握って打つ時も右手首の角度を意識しながらスイングをすると、フェースをスクエアな状態に保ったままインパクトを迎えることができます。

 (取材協力=ヒルトップ横浜クラブ)

 ◆奥嶋 誠昭(おくしま・ともあき)1980年(昭55)3月26日生まれ、神奈川県横浜市出身の42歳。10歳からゴルフを始める。堀越高から米大学留学を経てレッスン活動をスタート。これまでに谷原秀人や一ノ瀬優希らのコーチを務め、現在は稲見萌寧、木下稜介らの指導を行っている。
 
 ◆加藤 みなみ(かとう・みなみ)1997年(平9)5月13日生まれ、栃木県佐野市出身の25歳。12歳でゴルフを始める。日大卒。大学時代はゴルフ部に所属。ベストスコアは72。将来の活躍が期待される女子ゴルファーを応援するプロジェクト「白金台女子ゴルフ部」のマネジャーとしても奮闘中。

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