看板の下に注釈が…金谷拓実 首位発進もエースで700万円じゃなかった

[ 2022年8月19日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミーカップ第1日 ( 2022年8月18日    北海道 ザ・ノースカントリGC=7178ヤード、パー72 )

16番でホールインワンを達成し笑顔の金谷拓実(撮影・西尾 大助)
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 ツアー3勝の金谷拓実(24=Yogibo)がホールインワンに加え4バーディーをマーク、66の6アンダーで首位に立った。16番パー3で今週から変えたアイアンでプロ転向後初のエース。決勝ラウンドだけに適用される700万円のホールインワン賞ゲットとはいかなかったが、好発進した。プロデビュー戦となった丸山茂樹(52)の長男・奨王(ショーン、22=フリー)は1アンダーの31位とまずまずのスタートを切った。

 金谷は新調した5Iを握った。実測185ヤードの16番パー3。「手応えは良かったです」。ピン手前3メートルに着弾し、カップに消えた。クールな男が両手で万歳。同組だった石川遼、宮里優作からハイタッチで祝福された。そして、視線は背後の看板へ吸い込まれた。

 大きく「ホールインワン賞700万円」の文字。だが、その下に小さく「決勝2日間」の注釈があった。金谷は思わず「残念です」と苦笑した。それでも表情はすがすがしい。16番を皮切りに今季の不調がうそのようにショットがピンに絡み、首位に立った。700万とはいかなかったが、特別に30万円が贈られた。

 今週からアイアンを変えた。従来よりヘッドは小ぶりで溝は深くなった。「いろんな球筋が打てる。スピン量が増えて縦の距離感が合わせやすくなった」。その象徴がプロ転向後初めてのエースだった。「16番のプレーで心も余裕があり、ストレスなくピンを狙っていけた」と話した。

 今季から主戦場を置く海外では6月以降も出場4試合に予選落ちするなど苦戦続き。それでも「きょうは良いプレーができた。これがどこでもできるようにまた改善していければ」と自信を取り戻しつつある。高額ボーナス獲得はならなかったが、それ以上に大きな一打となった。

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