全日本自転車ロード“女子&U―23のみ開催見送り”取り消されず スポーツ仲裁が判断

[ 2022年6月24日 13:04 ]

 日本スポーツ仲裁機構は24日、オンラインで会見し、今月25日に広島県で開催予定だった「全日本自転車競技選手権ロードレース」の女子エリート、U―23ロードレースの開催見送り決定の取り消しを主催者である日本自転車競技連盟(JCF)に求めた申立人の選手の請求を棄却した。

 会場である広島県立中央森林公園の道幅の狭さ、見通しの悪さを考慮してチームカー走行を認めない「大会特別規定」をめぐって、同レースに出場予定だった選手とJCFの主張が対立。日本スポーツ仲裁機構が当該規定を取り消す判断を下していた。その決定を受け、JCFはレースの安全性を再度熟考して21日に当該レースだけの開催見送りを決定。他のカテゴリーは開催予定となっているだけに、選手側は再度、当該レース開催見送りの取り消しを求めたのが今回の請求だった。

 スポーツ仲裁機構は「安全性の判断は各スポーツ連盟がその専門的知識と経験とに基づいてなすべきもの」などとして選手側の請求を却下。しかし、JCFは「レースにおける安全の確保を主催者に義務付ける」国際自転車競技連合(UCI)の競技規則に反することになる。そのため「安全性の考慮ゆえに本件レースが開催されないことがやむを得ないとしても、開催見送りの原因を作ったのは被申立人によるUCI競技規則違反であり、申立人には一切落ち度がない」として「仲裁申立料金の全額を被申立人に負担させるのが相当」と判断した。

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2022年6月24日のニュース