新十両・豪ノ山 埼玉栄高から化粧まわし贈呈「気が引き締まる」 山田監督「こんなに幸せなことはない」

[ 2022年6月24日 16:50 ]

化粧まわし贈呈式に出席した(左から)埼玉栄高の町田弦校長、豪ノ山、同校相撲部の山田道紀監督(撮影・前川 晋作)
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 大相撲名古屋場所(7月10日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)での新十両昇進が決まっている豪ノ山(24=武隈部屋)が24日、母校の埼玉栄高で行われた化粧まわしの贈呈式に出席した。

 スクールカラーである鮮やかなオレンジ色の化粧まわしは同校出身関取の証。師匠の武隈親方(元大関・豪栄道)や大関・貴景勝(25=常盤山部屋)らも締めたものと同じデザインで、豪ノ山が26人目となる。「高校時代からの目標であったオレンジ色の化粧まわしをいただけてありがたく思っています。負け越してすぐ落ちてしまったら意味がないので、しっかり勝ち越さなあかんと、より一層気が引き締まる」と決意を新たにした。22日までの出稽古期間は佐渡ケ嶽部屋に4日通い、同校OBで1学年先輩の琴ノ若や1学年後輩の琴勝峰らと汗を流した。紺色の締め込みで臨む初めての15日間へ「勝ち越せるように頑張ります」と力を込めた。

 高校時代の思い出には、1年時に左膝の大ケガを負ったことを挙げた。初めて団体戦のレギュラーとして出場した国体で負傷。復帰戦となった1年後の国体では二陣として出場し、全勝で準優勝に貢献した。「栄高校じゃなかったらここまで治っていない。感謝しかない」。相撲部の山田道紀監督や監督夫人の早苗さん、リハビリを担当した岡武聡トレーナーらの支えで見事に復活し、今ではほとんど支障がないほどになっている。

 武隈親方は同校の卒業生で初めて部屋持ちの親方となり、山田監督の教えを弟子たちにも伝承し「埼玉栄魂」を受け継いでいる。名古屋場所の番付に載る関取70人中20%にあたる14人が同校OB。数々の関取を輩出した山田監督は「教え子が関取になって引退したら部屋を持つという夢を、豪栄道が叶えてくれた。そこにまた教え子が行って関取になってくれた。こんなに幸せなことはない」と感慨深く語った。

 ◇豪ノ山 登輝(ごうのやま・とうき)本名・西川 登輝。1998年4月7日生まれ、大阪府寝屋川市出身の24歳。小学1年から寝屋川相撲連盟で相撲を始め、寝屋川九中3年時に全中8強。埼玉栄高2年時に国体団体戦準優勝、全国選抜大会団体戦優勝。3年時に全国高校金沢大会団体戦優勝、個人戦準優勝、全国高校総体団体戦準優勝、国体団体戦優勝。中大3年時に全日本大学選抜宇和島大会3位、全国選抜大学社会人対抗九州大会優勝、全日本選手権8強。4年時に全国学生選手権準優勝。21年春場所、境川部屋に入門。三段目100枚目格付け出しで初土俵。1メートル76、150キロ。

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