井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化③ FW&UTの打ち方

[ 2022年4月22日 12:00 ]

井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化③ FW&UTの打ち方
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 フェアウエーウッド(FW)やユーティリティー(UT)を苦手とするアベレージゴルファーは少なくありません。新井貴浩氏もその1人です。そこで今回はFW&UTの打ち方がテーマです。井戸木鴻樹プロによれば、地面の上にあるボールを打つため、アドレスでのボールの位置が重要になるとのこと。正しいボールの位置を把握して、打ちこなせるようになりましょう。進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。 動画で見る・井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化③

 常住 新井さんはFWやUTを打つときに、どのようなミスが出るんですか?

 新井 どちらもボールの手前をダフることが多いですね。

 井戸木 ボールの横から払い打とうとすると、手前をダフったり、トップが出てしまいがちです。基本的にFWもUTもアイアンと同じ打ち方でいいんですよ。軽いダウンブローで打ってみましょう。ただし、ボールの位置は異なります。FWでは左足踵の延長線上より1個分右側になりますが、UTではボール2個分ぐらい右に寄せましょう。

 常住 クラブの長さが違うからですね。それを意識しながら打ってみましょう。

 新井 うーん、ちょっとつかまらない感じがしますね。

 井戸木 自分でも理解していると思いますが、つかまらないのはスイング軌道がアウトサイドインのカット打ちになっているのが原因です。フォロースルーでクラブフェースが返っていない分、ボールがつかまらなくなります。

 新井 どうしたらつかまるようになるのでしょうか?

 井戸木 まずはスイング軌道を変えることですね。新井さんの場合、ダウンスイングの切り返しで右肩が前に出てきます。そのままインサイドに振り抜くのでカット打ちになるわけです。それを修正するには真逆の動きをしたほうがいいので、極端なインサイドアウトの軌道でクラブを振ってみましょう。野球で言えば、ライト打ちのイメージです。

 新井 なるほど、ライト打ちですね。

 井戸木 あとは、ドライバーショットのレッスンでも言いましたが、フェースを開いて閉じる感覚が欲しいですね。バックスイングのときはフェースを開きながら上げて、それをダウンスイングからインパクトにかけてスクエアに戻し、インパクト以降は閉じていきます。

 新井 意識しているんですが、なかなか思うようにいかないんですよ。

 井戸木 だったらピッチングウエッジ(PW)で試してみてはどうでしょう?バックスイングでヘッドが右腰の高さにきたらフェースが正面を向き、フォロースルーでヘッドが左腰の高さにきたらフェースが背中側を向く。短いクラブのほうがやりやすいと感じるかもしれませんよ。スイング的には一緒ですからね。

 新井 そのイメージでPWを打つと、確かにつかまる感じは出ますね。

 井戸木 PWでフェースを閉じる感覚をつかんだら、FWやUTで打ってみましょう。スイング軌道がインサイドアウトで、フェースを開いて閉じる動きができるようになると、ボールはライトのポールに向かって打ち出された後、バックスクリーンに向かって戻ってくる球筋になります。いわゆるドローボールですが、ランも稼げるので、大きな武器になるでしょう。

 (取材協力=兵庫・小野東洋ゴルフ倶楽部)


 ◆井戸木 鴻樹(いどき・こうき)1961年(昭36)11月2日生まれ、大阪府出身の60歳。豊川中(茨木市)3年時に日本ジュニア優勝。中学卒業後に研修生となり82年プロテスト合格。93年新潟オープンなどツアー2勝。ショットの精度に定評があり、01年以降7度フェアウエーキープ率1位となる。〝元祖日本一曲がらない男〟。13年全米プロシニア選手権で優勝し、日本男子初のメジャー覇者に輝く。

 ◆新井 貴浩(あらい・たかひろ)1977年(昭52)1月30日生まれ、広島市出身の45歳。広島工高―駒大を経て98年ドラフト6位で広島入団。05年に43本塁打で本塁打王。08年阪神移籍。11年に93打点で打点王。15年広島復帰。16年に通算2000本安打、通算300本塁打をマークしリーグVに貢献。MVPに輝く。日本代表の侍JAPANでも活躍。18年引退後にゴルフを始めベストスコアは87。

 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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