古川雄大 自己ベスト62で単独首位 大漁9バーディー 課題のパット絶好調

[ 2022年4月22日 05:33 ]

男子ゴルフツアー ISPSハンダ欧州・日本トーナメント第1日 ( 2022年4月21日    茨城県 石岡GC=7071ヤード、パー71 )

第1日、9アンダーで首位の古川雄大
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 初優勝を狙う24歳の新鋭、古川雄大(ゆうき、フリー)が5連続を含む9バーディー、ボギーなしの62で回り、9アンダーで単独首位に立った。課題だったパットは握り方を状況に応じて「順手」と「クロスハンド」を使い分けることで改善、得意のショットとかみ合った。2週連続Vを狙う比嘉一貴(26=フリー)ら4選手が8アンダーの1打差で2位につけている。

 周りの景色もプレー内容も覚えていない。完全にゾーンに入っていた。インスタートの古川は14番からショットがピンに絡み、3メートル前後のパットを次々と沈めていく。怒濤(どとう)の5連続バーディー。「凄く冷静にプレーできて…覚えてないんです。3メートルくらいのが連続して入りました」。気が付けば自己ベストの62をマークした。

 課題のパットに光明が差した。下りのラインはクロスハンド、長い距離、上りは順手でパターを握った。「球のつかまり方が変わり、悪いイメージが消えました」。オフに大里桃子(23=伊藤園)とラウンドする機会があった。大里もパターに悩み、握りを変幻自在に操ることで開眼した。「ヒントになりました」。25パットもまた自己ベストだった。

 雄大と書いて「ゆうき」と読む。昨季はルーキーながら賞金ランク30位と躍進したが、連戦中は体重減に苦しんだ。今季は移動日の月曜もジムに通い、77~78キロのベスト体重を維持する。一方でクロスハンドは前日練習で試しただけで試合では初めて取り入れた。長期的なビジョンとひらめきに近いチャレンジがマッチした。

 元々、切れあるショット力には定評がある。「パットさえ良ければ優勝争いの回数を増やせる自信がある」と古川。ラウンド後は出場選手用に特設された「いけす釣り堀」で大好きな釣りに挑戦。あっという間に豊後サバ2匹にシマアジを釣り上げ、キャディーにプレゼントする場面も。甘いマスクのホープがビッグスコアを予感させた。

◇古川 雄大(ふるかわ・ゆうき)1997年(平9)10月29日生まれ、福岡県大野城市出身の24歳。福岡第一高3年の15年には比嘉一貴らを抑え、また東海大九州3年だった18年と2度にわたって九州アマを制覇。20年11月のプロテストに一発合格。昨年6月の日本ツアー選手権で優勝争いするなど獲得賞金約3090万円で30位と躍進し、初シード獲得。1メートル72、78キロ。

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