【玉ノ井親方 視点】76キロの体重差を感じさせない若隆景のうまさ

[ 2022年3月21日 20:03 ]

大相撲春場所9日目 ( 2022年3月21日    エディオンアリーナ大阪 )

<春場所9日目>逸ノ城を破る若隆景(右)(撮影・後藤 正志)
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 若隆景の1メートル81、130キロのサイズは、大型力士が多い幕内では小柄な部類に入る。相手の逸ノ城とは身長で9センチ低く、体重は76キロも軽かったが、その差を全く感じさせないうまさが光る一番だった。

 右を深く差してまわしを与えず、左で相手の右差しをけん制しながら頭をつけた。まわしを取れない逸ノ城は攻め手がなく動けない。そこを見透かして、攻め急がずじっくり時間をかけて取った。2分を超える長い相撲になったものの、最後は左をねじ込み寄って出た。

 元々相撲がうまい力士だが、最近は力強さが出てきた。押されても押し返せるようになったし、回り込むのもうまい。ただ、気になるのは土俵際で残そうとしたときに、体を反り気味にして取る癖があることだ。ケガにつながりやすいから注意した方がいいだろう。(元大関・栃東) 

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