【二所ノ関親方 真眼】独特の寄せ生み出す御嶽海の「いい腰つき」

[ 2022年3月19日 05:30 ]

大相撲春場所6日目 ( 2022年3月18日    エディオンアリーナ大阪 )

<春場所6日目>明生を破り1敗を守る御嶽海(左)(撮影・後藤 正志)
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 今場所一番の会心の相撲。明生を速攻で退けた御嶽海の良さだけが目立ちました。相手の術中にはまった前日の霧馬山戦から一転し、右を差し込んでしっかり腰を当てながら体を預ける2次攻撃が厳しかった。

 体を寄せた時の体勢が素晴らしく、それが御嶽海の武器にもなっています。上体を立ち気味に密着させながら相手の腰にしっかり当て圧力をかける。相手は力が抜けてしまい何もできない。明生もそう感じたに違いありません。独特の寄せ方は太い腰をつくり上げる日頃の鍛錬のたまものだと私は考えます。ただ太くするだけではなく筋肉のつき方が理想的。「いい腰つき」に仕上がっています。

 最近は新大関の場所で苦戦する人が多いですが、ここまで1敗は十分評価できます。横綱が休場し大関3人の重責も増えました。なかでも安定感のある御嶽海には自分が場所を引っ張る覚悟で土俵に上がってほしい。この日のような相撲を貫けば安泰は続きます。(元横綱・稀勢の里)

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2022年3月19日のニュース