羽生 20日エキシビション 最高の演技で北京に別れ

[ 2022年2月20日 05:30 ]

エキシビションの練習に臨む羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケートのエキシビションは北京五輪最終日の20日、首都体育館で行われる。男子4位の羽生結弦(27=ANA)も参加予定で、19日のエキシビションに向けた公式練習では「春よ、来い」をかけて調整した。

 今できる最高の演技で、北京に別れを告げる。フリーの激闘から9日後、羽生が首都体育館のメインリンクに戻ってきた。エキシビションに向けてトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)や切れのある動きを披露。練習中には金博洋(中国)とパンダの帽子をかぶり、じゃれ合うなどリラックスした様子も見せた。9日に再び捻挫した右足首の状態は決して万全ではない。それでも、見てくれる全ての人へ感謝の思いを届ける。

 この日、かけた音楽は松任谷由実の「春よ、来い」。今季のSP「序奏とロンド・カプリチオーソ」も担当したピアニスト・清塚信也氏が編曲し、羽生自身が何度もエキシビションで舞ってきた名プログラムだ。その旋律に合わせ、優雅に舞った。

 コロナ禍で苦しんだ20年秋、孤独な練習が続いた羽生は「暗闇の底に落ちていくような時期」と振り返ったことがある。トリプルアクセルも跳べなくなり、やめようと思った時に舞ったのが「春よ、来い」だった。北京への道をつないでくれた思い出の曲。エキシビションに向けて本番さながらの迫真の演技だった。

 14年ソチでは「ホワイト・レジェンド」、18年平昌では「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」を演じている。自らの信念を貫いた3度目の夢舞台。羽生らしく最後まで全身全霊を込める。

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