山口剛史氏 大量得点を狙ってくる英国 “ドライバー夕梨花”と“アイアン夕湖”のチャンスメークに期待

[ 2022年2月20日 05:30 ]

スイスを下して決勝進出を決め抱き合って喜ぶ(右から)鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕(撮影・小海途 良幹)
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 【今日のツボ教えます カーリング女子 山口剛史】スイスとの準決勝で大きかったのは、やはり第5エンドの4得点ですね。藤沢五月選手の1投目、ハウス手前の相手ストーンのダブルテークアウトを選択しました。これが決まっても、スイスの最終投で日本のNo・1ストーンにつけられると大量点が見込めなかっただけに、賭けに出たなと思いました。結果、スイスが最終投を失敗し、藤沢選手が再びダブルテークを決めて4点で優位に立ちました。

 第9エンドは大量失点のピンチでしたが、藤沢選手の1投目で、難しいセンターライン付近のアイスを読み切ってダブルテーク。2投目もダブルテークで自分のストーンはガード裏へ。重要な場面で本領を発揮する“これぞ藤沢!”というショットでした。

 超守備型でストーンを散らしてくるスイスとは対照的に、決勝で戦う英国は大量得点を狙って、ハウスにストーンをためる展開を好むチームです。18日のスウェーデンとの準決勝も、12―11という壮絶な点の取り合いを制しました。ストーンをくっつけ合って、英国の土俵で勝負するのか。それとも、うまく散らしながら、攻撃のチャンスをうかがうのか。ロコは臨機応変に対応できるチームなので、どんな作戦でいくのか非常に興味深いですね。

 鍵を握るのはリードの吉田夕梨花選手と、セカンドの鈴木夕湖選手です。リードはゴルフでいうとドライバーみたいなもので、フェアウエーに落とせなかったら2打目以降が苦しくなる。セカンドはアイアンと言えるでしょう。2人が失敗すると、残されたショットの難易度がどんどん上がっていきます。“ドライバー夕梨花”と“アイアン夕湖”のチャンスメークに期待です!(平昌五輪8位、SC軽井沢ク)

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2022年2月20日のニュース