史上5人目!新葉トリプルアクセル決めて5位発進「挑戦できて良かった」

[ 2022年2月16日 05:30 ]

北京冬季五輪第12日・フィギュアスケート女子SP ( 2022年2月15日    首都体育館 )

演技をする樋口(撮影・小海途 良幹)
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 夢舞台で、大技を決めた。樋口は冒頭の助走から両腕を振り上げ、跳躍。完璧なトリプルアクセルで、出来栄え評価(GOE)で1・71点を稼いだ。「挑戦できて良かった」。伊藤みどりや浅田真央ら、五輪で過去4人しか決めたことのないジャンプ。史上5人目の成功者となり「10人以内に入れて良かった」と笑った。

 17歳で立つはずだった平昌五輪を逃し、2年間は弱い自分との闘いだった。「次の五輪は厳しいんじゃないかな」。18年世界選手権準優勝で満足感はあったが、翌シーズンには両足甲や腰痛に見舞われた。漫然と過ごす日々だったが、大技挑戦とともに五輪への意欲は再燃した。

 アクセルは前から踏み切る唯一のジャンプで、操縦が難しかった。左に傾むいて転倒し、左の腰骨付近を強打。右に傾けば、右肩から突き落とされた。「予想外の転び方が多く、それが怖かった」。体は青あざだらけになったこともあった。それでも、挑み続ける中で「凄く気持ちが変わった」。強い心が、この日のジャンプにつながった。

 勝負のフリー「ライオンキング」に向かう。「フリーもアクセルを入れる。取りこぼしのないように、集中を切らさず、落ち着いて、でも、思い切りいきたい」。確かな自信を胸に、再び力強く舞う。

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