ロコ・ソラーレ 大一番で4点差追いつかれても折れなかった精神力 吉田知那美「8年間積み上げてきた」

[ 2022年2月17日 00:04 ]

北京五輪第13日・カーリング女子1次リーグ   日本10─7米国 ( 2022年2月16日    国家水泳センター )

<北京五輪 カーリング 日本・米国>米国に勝利し笑顔の(右から)吉田夕梨花、藤沢五月、吉田知那美、鈴木夕湖(撮影・小海途 良幹)
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 18年平昌五輪銅メダルで世界ランク7位の日本(ロコ・ソラーレ)は16日、北京五輪カーリング女子1次リーグ第8戦で世界ランク6位の米国と対戦。10─7で勝利を収め、通算5勝3敗とした。17日に準決勝進出をかけ、すでに予選突破を決めている世界ランク2位のスイスと対戦する。

 前半を6─3と3点リードで折り返したが、7─3で迎えた第7エンドに、相手に4点の大量点を奪われ同点に追いつかれた。それでも日本は、気持ちを切り替え、第8エンドに有利な後攻で2点をとって再びリードを奪い、先攻の第9エンドで1点をスチール。点差を3点に広げ、第10エンド、最後はサードの吉田知那美のダブルテークアウトが決まり、米国が「コンシード」を行った。

 サードの吉田知那美は「しっかりスコアボードを見て、別に4点取られても、私たちにとってはいいシチュエーションだったので、前半、中盤と私たちがしっかりとアイスを読んで形をつくってきたごほうびだったと思う。しっかりと心のアドバンテージを使って、落ち着いて次のエンドをプレーできたのは、このチームで8年間しっかり積み上げてきたものなんじゃないかと思う」と胸を張った。

 大混戦の準決勝進出争い。負ければ、準決勝進出が危ぶまれる状況で勝ち切った。スキップの藤沢五月は「この勝ちはすごく大きなものになったと思いますし、予選も中盤、終盤になるにつれて。みんなが勝ち星を気にするような、メンタル的に一番難しいのがこの予選の後半。それぞれがしっかり強い気持ちを持ってこの試合に臨めたこともそうですし、それが実際にショットにつながった。途中追いつかれてしまったが、落ち込みそうになった時もしっかりチーム全員で乗り越えて、最後まで勝ちを信じて勝てたのが良かった」と話した。

 準決勝にはスイス、スウェーデンの突破が決定した。日本は17日のスイス戦に勝てば、自力で4強に進出。敗れて通算5勝4敗となると、他国の勝敗次第となる。勝敗で2チームが並んだ場合は直接対決の成績で決定。3チーム以上が並ぶと当該間の対戦成績で決め、それでも並んだ際にはドローショットチャレンジ(DSC)を使用する。

 各試合前、第1エンドの後攻を決めるため両チームから2人がハウスの中心を狙って投げる。2投合計の中心からの距離がラストストーンドロー(LSD)と呼ばれる。1次リーグ9試合のうち、最も悪い数値を除いた8試合分のLSDの平均がDSCとなり、その数値が小さい方が上位となる。

 ▼吉田夕梨花 課題だった夜の前半の入りチャンスリターンなどになってしまうのでそこを注意して1点でも前半で食らいついているっていうのが大事だと思っていたのでそれが実行できました。後半は4点を取られるビッグエンド作られてしまってまだ課題はあるんですけど試合の入りとしては良かったと思います。

 ▼鈴木夕湖 今日は昨日よりもみんなで声を出せてコミュニケーション取れていたのでどれぐらいスイープが効くのかもちゃんと話し合えました。今日はスイープが凄く効いたアイスだったので、しっかりそこにあわせてさっちゃんが投げてくれて、ちながコールしてくれたのが凄くかみ合っていて、そこがよかったと思います

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