元嘉風の引退相撲に250人がはさみ 「生まれ変わっても力士になります」感極まって目頭を潤ませた場面も

[ 2022年2月5日 18:03 ]

<元嘉風引退・中村襲名披露大相撲>断髪式でケツメイシ・大蔵(右)にはさみを入れてもらう中村親方(元関脇・嘉風)
Photo By 代表撮影

 大相撲の元関脇・嘉風の中村親方(39)=本名・大西雅継、尾車部屋、大分県出身=の引退相撲が5日、東京・両国国技館で行われた。断髪式には公明党の山口那津男代表、音楽グループ、ケツイメイシのリーダー、大蔵やプロゴルファーの宮里優作、聖志兄弟、元プロ野球選手の川崎憲次郎ら約250人がはさみを入れた。土俵上で表情を変えることがなかった中村親方も徐々に感極まって目頭を潤ませる場面も。最後は師匠の尾車親方(元大関・琴風)の止めばさみで大銀杏(いちょう)に別れを告げた。

 19年秋場所中に現役を引退して2年半。コロナ禍で開催が延期され、直前になって新型コロナウイルスの感染拡大で多くの関取が休場となった。「不安ばっかりだったが、たくさんの人が来ていただいた。感謝しています」と感無量の様子だった。

 断髪式後は美容師の兄弟に髪を整えてもらい、りりしい姿で会見場に登場。「恥ずかしいですね。でも、まだまげがついているみたい」と感想を述べると「さみしくて、昨日はそわそわしていた。でも切り落とされて親方になったな、という感じがしました」と笑顔を見せた。

 小学校から始めた相撲をこよなく愛し、小兵ながら真っ向勝負の相撲で約16年間奮闘した。土俵上のあいさつでは、高校時代の恩師からいただいた「受けた恩は石に刻み、与えた恩は砂に刻め」の言葉を紹介。最後まで相撲を好きにさせてくれる環境を築いてくれた方達への恩返しを誓うとともに「生まれ変わっても力士になります」とあいさつ。館内の大拍手を浴びた。

 2月7日からは元横綱・稀勢の里が師匠の二所ノ関部屋所属となる。「相撲を楽しんでもらえる弟子を育てたい」と抱負を述べた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月5日のニュース