強い国学院栃木 桐蔭学園3連覇の野望も打ち砕いた 栃木県勢初決勝 吉岡監督「本当に辛抱強く」

[ 2022年1月5日 16:28 ]

第101回全国高校ラグビー大会   国学院栃木21ー10桐蔭学園 ( 2022年1月5日    花園ラグビー場 )

<国学院栃木・桐蔭学園> 決勝進出を決めて歓喜の国学院栃木フィフティーン(撮影・大森 寛明)
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 栃木県勢として初めて4強入りを果たしたBシード国学院栃木(栃木)が史上6校目の大会3連覇を目指したAシード桐蔭学園(神奈川)を破り、初の決勝進出を果たした。

 8強に残ったチームの中で唯一、高校日本代表候補のいない“雑草軍団”が控え選手も含め高校日本代表候補8人を擁する王者・桐蔭学園から大金星を挙げた。

 風上に立った前半。国学院栃木は2分、17分とCTB田中大誠(3年)のPG成功で試合を優位に進めると、18分過ぎにはSO伊藤龍之介(2年)のキックパスを左WTB伊藤大暉(3年)が左タッチライン際で好捕してそのまま左中間に駆け込み、貴重な追加点となるこの日最初のトライを奪った。

 守っても速い集散で相手の反則とハンドリングミスを誘い、結束力で“東の横綱”桐蔭学園を2トライに抑え込んだ。

 「本当に良くやってくれたと思います。本当に辛抱強くですねえ。ヘロヘロになりながらよく戦ってくれたと思います」

 就任34年目の吉岡肇監督(60)は少し上ずった声で選手の頑張りをたたえた。

 今大会初戦となった先月30日の松山聖陵(愛媛)戦の試合開始13分にチームの支柱であるロック白石和輝主将(3年)が脳しんとうの疑いで負傷交代。大会の規則により以後の試合を欠場せざるを得なくなった。

 「キャプテンの白石が出られませんので、その分を背負って、みんなで一丸となって戦おうと。そういうことでやってきました」と吉岡監督。グラウンドの外から声援を送る白石主将の存在もチームの大きな力になっている。

 栃木県勢初の4強入りから2日、V候補の一角を崩して頂点まであと1勝という高みにまでたどり着いたが「まだ、終わってないんでですね」と指揮官。“聖地”花園で急成長を続ける教え子の姿にさらなる快挙達成の可能性を感じている。
 

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