【箱根駅伝】中大・吉居が1区で区間新!最古の記録15年ぶり更新 シード奪還見えた往路6位

[ 2022年1月3日 05:30 ]

第98回東京箱根間往復大学駅伝 往路 ( 2022年1月2日    東京・大手町~神奈川・箱根町 5区間107・5キロ )

区間賞を獲得し笑顔を見せる中大1区・吉居(撮影・木村 揚輔)
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 箱根駅伝最古の区間記録をついに破った。中大の1区、吉居大和(2年)が序盤で先頭に立ち、5・6キロ付近から独走。1時間0分40秒の区間新記録で、07年に東海大の佐藤悠基(現SGホールディングス)がマークした1時間1分6秒を15年ぶりに26秒更新した。

 3分33秒と超スローペースだった昨年と違い、最初の1キロを2分50秒で通過。それでも「遅かったので自分のペースでいった。先輩方に楽してもらうにはできるだけ差をつけようと」と飛び出した。10キロ通過は27分57秒と1万メートルの自己ベスト28分3秒90より速く「ビックリしたけど、余裕があるのでいけると思った」と振り返った。

 1年生だった昨年は5000メートルのU20日本記録を更新も、箱根駅伝は3区で区間15位。「力を発揮できなかった」と涙を流した。直後に藤原正和監督から1年後の1区を言い渡され、昨年2月から約3カ月間の米国遠征で海外選手の実力も体感。練習量増加を決意し、夏合宿では一日の走行距離を従来の25キロから30キロに延ばした。11月の全日本大学駅伝は1区で区間2位に入っていた。

 歴代最多優勝14回を誇る名門は今年も予選会からの出場。昨年9月には50~60年代の黄金期の主力だった碓井哲雄さんが79歳で亡くなった。だが、吉居の快走に引っ張られ、往路6位と「10年ぶりのシード奪還が見えてきた」と藤原監督。「天国で碓井さんも見ているのでは」と問われた吉居は「中央大学のユニホームで先頭を走れて凄くうれしく思っている」と誇らしげだった。

 ◇吉居 大和(よしい・やまと)2002年(平14)2月14日生まれ、愛知県田原市出身の19歳。宮城・仙台育英高3年時にインターハイの5000メートルで3位。全国高校駅伝は3区8位で、双子の弟・駿恭(現中京大)とともに優勝に貢献した。中大では20年の日本選手権5000メートルで自らのU20日本記録を更新する13分25秒87で3位。身長1メートル68。自己ベストは1万メートルが28分3秒90、ハーフマラソンが1時間1分47秒。

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