NHLが選手の北京五輪参加を見送り すでに50試合が延期 感染拡大でリーグ運営を優先

[ 2021年12月22日 08:12 ]

21日のフライヤーズ戦が延期となったキャピタルズの選手たち(AP)
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 北米アイスホッケーリーグ(NHL)と選手会は21日、9月に承認されていた北京五輪への選手派遣を取りやめることで合意。スポーツ専門局のESPNが複数の関係者の話として報じているもので、正式決定は22日以降になるが、世界トップリーグの選手派遣は2018年の平昌五輪(韓国)に続いて行われないことが確実になった。

 NHLではすでにカナダと米国の国境を越えることが必要になっている試合はクリスマスが終わるまで延期。21日には米ペンシルベニア州フィラデルフィアで行われる予定だったフライヤーズ対キャピタルズの試合も選手に複数の感染者が出たために延期となり、当初のスケジュールから“消滅”したのはこれで計50試合になった。

 NHLは2月5日に米ネバダ州ラスベガスでオールスターゲームを開催したあと同6日から22日まで“五輪ブレーク”を設けていたが、五輪への選手派遣を取りやめることでこの期間をこれまで延期となっている試合の消化に充てる予定で、その後に予定されている試合の“前倒し”も検討されている。

 北京冬季五輪の男子アイスホッケーの参加国は開催国の中国を含めて12カ国。この中にはNHL各チームの主力選手を多数含むロシア(五輪参加名称はROC)、米国、スウェーデン、チェコなどが含まれており、五輪では本来の主力がほぼ不在となる中での参加になりそうだ。

 なおNHL側では五輪ブレーク期間中にコンサートなどのイベントにアリーナを貸し出さないように要請しているが、すでに予定が入っているところもあり、アリーナ側ではキャンセルした場合の補償を求めていると伝えられている。

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