宮里優作「グリーン上でストレスがない」長尺パター投入で4位急浮上

[ 2021年11月21日 05:30 ]

男子ゴルフツアー ダンロップ・フェニックス第3日 ( 2021年11月20日    宮崎県 フェニックスCC 7042ヤード、パー71 )

18番、ラウンドを終え内藤寛太郎(右)とグータッチする宮里優作(撮影・西尾 大助)
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 首位と8打差31位から出た15年大会覇者の宮里優作(41=フリー)が8バーディー、ボギーなしの63をマークし、通算10アンダーの4位に急浮上した。首位とは2打差。94年から3連覇した尾崎将司以来、日本人史上2人目の大会複数回優勝を目指す。66で回った賞金ランキング2位の木下稜介(30=ハートランド)が通算12アンダーで単独首位に立った。

 この大会を制したのはもう6年前。41歳は「全然覚えていない」と苦笑いする。ただ宮里は今週、これまでとは違う感覚で戦っている。自宅の部屋の隅に眠っていた長尺パターを新たな相棒に。「実戦投入には勇気が必要だったけど、それくらい追い込まれていた。ゴルフ人生で初めてぐらい、グリーン上でストレスがない」。これがこの日ベストスコア63のチャージを生んだ。

 8月に新型コロナ陽性となり、「練習不足もあったのか(パットの)感覚が出なくなって。そこからおかしくなった」。パターを替え、打ち方も変えた。それでも「イップス」と呼ばれる症状は改善せず。そして引っ張り出したのが、6年以上前に使っていた長尺パター。日を追うごとにタッチが合うようになり、6番で6メートル、7番で7メートルを沈めるなど4連続バーディー。9番は5メートルを放り込んだ。

 賞金王に輝いた17年を最後に勝利がない。ともに欧州ツアーで戦った谷原秀人の前週の5年ぶり優勝も発奮材料だ。欧州再挑戦への意欲もあり、「チャンスがあれば。この長尺で広がるかも…」。まずは4年ぶりの通算8勝目をつかみ、自信を確信に変える。

 《逆転賞金王へ木下稜が単独首位》賞金ランク2位の木下稜が5位から66で回り、単独首位に立った。1番でボギーが先行したが、「悪い流れを引きずらずに切り替えられた」と6バーディーを奪い返した。186ヤードの17番パー3では5Iで10センチにつけるなどショットの切れの良さがのぞく。約142万円差で追う賞金トップの金谷は通算3アンダーの36位。今大会の優勝は3000万円が加算されるだけに「この試合で勝てば賞金王が近づく」と、今季3勝目に照準を定めた。

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