ワクチン未接種の選手が感染した場合にはサラリーをカット ネッツとウォリアーズが対象

[ 2021年9月30日 09:39 ]

ワクチン未接種を公表しているウォリアーズのウィギンス(AP)
Photo By AP

 NBAコミュニケーション部門のマイク・バース副社長は29日、「新型コロナウイルスのワクチン接種が義務化された地域に拠点を置いているチームで、未接種の選手が感染によって戦列を離れた場合には、欠場した試合分のサラリーは支給されない」とするリーグ側の方針を表明。該当するのは室内施設利用の際にワクチン接種完了の証明が義務付けられたサンフランシスコとニューヨークの両都市を本拠にしているウォリアーズ、ネッツ、ニックスの3チームだが、ニックスはすべての選手とスタッフがワクチン接種を完了しているために除外される。

 実質的にこの新たな“内規”の対象となる選手は、現時点で接種の有無を明らかにしていないネッツのカイリー・アービング(29)とウォリアーズのアンドリュー・ウィギンス(26)の2人。仮に未接種のままシーズン中に感染が判明して戦列を離れた場合、アービングは1試合につき43万837ドル(約4800万円)、ウィギンスは38万5115ドル(約4300万円)を失うことになる。

 NBAは今季の新型コロナウイルスの感染防止規定(プロトコル)を各チームに通達。現段階では暫定的な規定で、実施するには選手会との最終合意が必要だが、ワクチン未接種の選手には数多くの行動制限が設けられている。

 例えば接種を受けていない選手はチームメートやスタッフと同じ部屋で食事をすることはできず、すべての練習、試合、遠征の際に必ず検査が必要。またホームタウンでは子どもの学校への送迎や買い物といった行動以外で自宅以外の場所に行くことはできず、ロードでも滞在場所は宿泊しているホテルに限定される。また6フィート(1・8メートル)のソーシャル・ディスタンスをキープした上でマスク着用が常時必要となり、ロッカールームは接種済みの選手とは可能な限り離されることになった。

 現時点でのNBAのワクチン接種率はリーグが目標としていた90%をクリア。接種の有無をプライバシーの問題として明かしていなかったレイカーズのレブロン・ジェームズ(36)も「家族の安全を守るため」としてワクチンを接種したことを公表している。

 なおNBAの2021年シーズンは10月19日(日本時間20日)のネッツ対バックス、ウォリアーズ対レイカーズ戦で開幕する。


 

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2021年9月30日のニュース