車いすフェンシング女子で桜井が決勝T進出 看護師の松本は敗退「成果出せなくて悔しい」と涙

[ 2021年8月26日 13:47 ]

東京パラリンピック第3日 車いすフェンシング ( 2021年8月26日    幕張メッセ )

女子エペ個人(障害B)1次リーグ 米国選手に勝利した桜井杏理=幕張メッセ(共同)
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 エペ個人戦が行われ、女子(障害B)で世界ランキング6位の桜井杏理(32=日阪製作所)が1次リーグ4勝2敗で決勝トーナメントへ進出した。準々決勝で世界ランク1位のビクトリア・ボイコワ(RPC)と対戦する。女子(障害A)の松本美恵子(52=東京都立多摩総合医療センター)は5戦全敗で1次リーグ敗退。男子(障害B)の藤田道宣(34=日本オラクル)も1勝5敗で1次リーグ敗退だった。

 52歳でパラリンピック初出場の松本は「それは誇りに思っています。選ばれただけでも光栄なんですけど、それに応えられなかったので悔しいです」と涙した。総合病院の精神科外来に勤務する看護師で「人出が足りない中で出してもらっているので、申し訳ないなと。それで成果も出せなかったので悔しいです」と声を震わせた。

 現在中1の息子、康雅(こうが)君が小1でフェンシングを始めたのをきっかけに「子どもと一緒に関わっていけたら」と競技をスタート。勤務後に康雅君が通うクラブで指導を受けたり、自宅で一緒に練習して実力を磨いてきた。当初は病院にも内緒だったが、W杯出場へ休みを取るようになって競技をしていることを報告。パラリンピックが決まってからは練習ができるような配慮もしてもらっているという。「子どもが自分を見て、頑張れるんだと思ってもらえたら。障害を持っている人、年齢が高くてもできることをいろんな人に知ってもらいたい」。今大会はフルーレの個人戦とエペの団体戦が残っており、「今日の思いをぶつけて次は勝てるようにしたい」と話した。

 ▼男子エペ個人・藤田道宣 体は今までで一番動けていたので実力の差があったということ。出場できた喜びよりも負けた悔しさの方が大きい。(1次リーグ敗退)

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