池田がコロナ禍の難題に立ち向かいながら優勝争いを盛り上げている

[ 2021年8月20日 15:49 ]

男子ゴルフ 長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第2日 ( 2021年8月20日    北海道・ザ・ノースCC=7148ヤード、パー72 )

<セガサミーカップ・初日>17番、笑顔を見せる池田勇太(撮影・西尾 大助)
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 選手会副会長の池田勇太(35=フリー)が67で回り、通算10アンダーまで伸ばして1打差の4位に浮上した。比嘉一貴(26=フリー)、上井邦裕(38=三好CC)、西山大広(23=フリー)が通算11アンダーで首位に並んでいる。26位で出た石川遼(29=CASIO)は69の通算6アンダーで24位につけている。

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 池田は今週、自宅のコレクションの中から、古いパターを引っ張り出してきた。尊敬するジャンボ尾崎が開発に携わり、愛用していたTMJのマレット型パター。その名器が、期待通りの働きをしてくれた。4番で2メートル、13番で6メートルを沈め、優勝争いに絡む原動力になった。

 「凄くいい感じで打てている。初日に引き続き今日も悪くなかった」。北海道ではこれまで4勝をマーク。北の大地とは相性が良いが、この試合だけはなかなか優勝に縁がない。

 「みんなに“おまはなんでここで勝てないんだ”っていつも突っ込まれるんですけどね。もともとはグリーンが合わなかった」

 ツアー中断前の最後の試合となった7月の日本プロでは、最終日を首位で迎えながら金ソンヒョンに競り負け1打差の2位に終わった。振り返ると、その原因もパットだったという。打開策として頼ったのが、高校時代に一番勝っていたというパター。試行錯誤の末に、ぶっつけ本番で実戦投入したところ、暗いトンネルを抜けるきっかけをつかんだ。

 19年から選手会副会長として、事務的な作業に時間を取られる日々が続いている。コロナ禍でその量は一段と増えた。約1カ月半の中断期間中もリモート会議などに追われた。

 「コロナの感染者数が増えてきて、これからの試合の観客の有無というのも再度見直されていますし、人員的なところで、どこまで(入場を)開放していくかというところはあると思います」と難題に対応するため、コース外でも重責を担っている。

 選手と副会長の二役をこなしながら、優勝争いを引っ張るのは大変な役目だが「ファンのみなさんとか、いつも応援してくださっている方には、成績を出すことでしか恩返しができない。(今週は)無観客のトーナメントではあるんですけど、そういう風に結果で示していきたいなと思います」と前を見据えていた。
 

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