「エペジーーン」見延和靖、私生活で“三種の神器”を駆使

[ 2021年7月31日 05:34 ]

東京五輪第8日 フェンシング ( 2021年7月30日    幕張メッセ )

<男子エペ団体決勝>金メダルを獲得し歓喜の(左から)見延、山田、宇山、加納(撮影・会津 智海)
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 男子エペ団体で日本が、フェンシング史上初となる金メダルを獲得した。「エペジーーン」の愛称を持つチームのメンバーを紹介する。

 18~19年にGP大会やW杯を制し、日本人初となる年間世界1位に輝いた見延和靖(34=ネクサス)は、主将としてチームをまとめた。

 自国開催の大舞台に向け、“三種の神器”を駆使。16年に世界のトップシェフも愛用する「高村刃物製作所」の包丁を譲り受けると、心を整えたい時に研いできた。「無になって、気持ちを落ち着かせることができる」と言う。

 日常生活では、フェンシングの剣の長さに近いマジックハンドを使っている。ティッシュを取ったりヒモをつまむ。接近戦をイメージし、あえて近くのものをつかみにいくこともあった。

 今年1月にはフェンシングの防具マスクの素材でレンズ部分を覆う、特注のメガネも手元に届いた。装着すれば、いつでも世界は競技中の視界に。「メガネをかけて試合の動画を見ると、試合勘にもつながる」と話した。

 団体では米国との1回戦しか出番はなかったが、満足感に浸った。「いつか教科書に載りたい」という壮大な野望を持つ34歳は、日本フェンシング史に確かにその名を刻んだ。

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