東京オリパラ「プレーブック」第3版を公表 違反時の処分に「罰金」も追加

[ 2021年6月15日 20:05 ]

国立競技場と五輪マーク
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は15日、大会参加者の新型コロナウイルス対策をまとめた規則集「プレーブック(PB)」の第3版を公表した。この日公表されたのは選手およびチーム関係者向けで、メディア向けは16日、スポンサーや国際競技団体(IF)向けは18日、IOC関係者向けは22日となる予定。

 PB第3版は5月までに公表された第2版をベースに、細部にわたり記述を加えたもの。当初は最終版の予定だったが、中村英正大会統括は「今後の状況によって必要な補正を行わないといけない」と、感染状況次第でさらに改訂する可能性を明かした。第2版からの主な変更点は(1)水際の強化(2)国内での対策の具体化(3)事態対応の明確化、と説明した。

 (1)では変異株への対応で入国措置が変わる可能性を明記。入国時の検査では結果が出るまで空港内で待機し、陽性の場合は選手村の発熱外来へ隔離搬送されて再検査を受けるなどの手続きが記された。

 (2)ではスクリーニング検査の具体的方法が示された。選手は競技時間によって毎日午前9時か午後6時の検査時間を選択し、だ液抗原定量検査で検体を提出。結果は前者が午後9時、後者が翌朝6時までに判明する。陽性の場合は選手村発熱外来で鼻咽頭PCR検査を受け、3~5時間で結果が分かるため、陰性ならその日の競技出場が可能となる。また、行動管理のため民泊などを認めないほか、不織布マスクを推奨し、出国後14日間も引き続き健康状態を管理するとした。

 また、(3)では違反した場合の「警告」「参加資格はく奪」「大会からの除外・失格」「金銭制裁」などの処分内容が盛り込まれた。金銭制裁=罰金はPB第2版までは記載がなかった。中村統括は「IOC(国際オリンピック委員会)にも確認中。過去にもあると聞いているが、基準があって(罰金が)いくらとかは聞いていない。特にコロナに関する制裁は今まで例がないので、具体的にどう発動するかは今後検討する」と説明した。最終的な違反の決定はIOCと組織委員会が協議して決めるという。

 なお、IOCは大会参加選手及び関係者の80%以上がコロナワクチンを接種して参加するとの見込みを示していたが、この日はメディア関係者も70~80%が接種して参加する見込みと明かした。

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2021年6月15日のニュース