五輪組織委・橋本会長が謝罪 佐々木氏慰留の気持ち「あった」、路線は踏襲

[ 2021年3月19日 05:30 ]

週刊誌報道を受け会見する東京五輪・パラリンピック大会組織委の橋本会長
Photo By 代表撮影

 東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画、演出の統括役でクリエーティブディレクターを務める佐々木宏氏(66)が、タレントの渡辺直美(33)の容姿を侮辱するような演出を提案していた問題で、組織委員会の橋本聖子会長(56)は18日、発言について謝罪し、佐々木氏の辞任を発表。後任の人事は早急に行うとした。

 橋本会長は会見で17日夜に佐々木氏から電話で謝罪と辞意申し入れがあったと明かし、「判断を重く受け止めた。辞意が固く、受け入れることにした」と話した。佐々木氏は16年リオデジャネイロ五輪閉会式の“安倍マリオ”の演出などを手掛けており「組織委への貢献は大変大きなものがあった」とも表現。「慰留したのか?」と問われると「そういう気持ちはあった」と認め、辞意表明がなければ解任したのかとの問いは「仮定の質問になるので(回答を)控えたい」とかわした。

 後任は早急に決める方針だが、橋本会長は演出見直しの可能性について「またイチからつくり上げるのは困難と思う」と否定。「継承すべきところは継承し、新たな体制をつくるのがベスト」と“佐々木路線”を踏襲する考えを示した。

 《内部のゴタゴタ、組織委“傍観”》佐々木氏は五輪開会式の実質責任者だった振付家MIKIKO氏を演出担当チームから追放したとも報じられていた。MIKIKO氏は昨年11月に辞任したが、組織委は開会式の責任者であったことも、昨年12月のチーム解散を前に辞任したことも公表していなかった。橋本会長と会見した武藤敏郎事務総長は「辞意表明は事実だが、慰留した。MIKIKOさんが発表するなら別だが、我々から(発表)という立場ではない」と説明。チーム内のゴタゴタについても「我々が立ち入るのは控えた方がいい」と“傍観”していたことを明かした。

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2021年3月19日のニュース