【玉ノ井親方 視点】隆の勝は引き出し増えた 押し一辺倒から右差し覚え余裕出る

[ 2021年3月19日 20:26 ]

大相撲春場所6日目 ( 2021年3月19日    東京・両国国技館 )

<春場所6日目>阿武咲(左)を寄り切りで破る隆の勝(撮影・郡司 修)
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 隆の勝は武器が増えた。以前は押し一辺倒だったが、右差しを覚え、押されても押し返すことができるようになった。相手のタイプに応じた相撲を取れるようになり成長した。

 阿武咲戦はその武器を使って勝った。立ち合いこそ馬力のある相手に押し込まれたが、右を差して左でおっつけながら体勢を立て直すと、そのまま土俵の外へ持っていった。

 今場所は押されても逆転して勝つ相撲が目立つ。押されるのは相手の動きを見てしまうからかもしれないが、押し返すことができるので余裕を持って取れている感じがする。

 同部屋には貴景勝や貴源治ら重さのある力士がいて、良い稽古もできているのだろう。下半身も崩れなくなった。先場所は自分と同じ押し相撲の大栄翔が優勝し大いに刺激を受けたはずだ。今場所はチャンスだと思って食らいついていってほしい。(元大関・栃東)

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2021年3月19日のニュース