貴景勝 連勝スタート!17キロ減量で体の切れアップ「鍛え方を少し変えたら体重が少し落ちた」

[ 2021年3月16日 05:30 ]

大相撲春場所2日目 ( 2021年3月15日    両国国技館 )

大栄翔(右)を突き落としで破る貴景勝(撮影・木村 揚輔)
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 カド番の大関・貴景勝が小結・大栄翔を突き落としで破り、大関陣では唯一、連勝発進となった。4場所連続休場明けの横綱・白鵬は小手投げで宝富士を下して2連勝。大関陣は正代が阿武咲を押し出して星を五分に戻したが、朝乃山は高安に寄り倒されて初黒星を喫した。大関復帰を狙う照ノ富士は若隆景を押し出し2連勝となった。

 取組後はいつも呼吸が荒くなる印象の貴景勝が、激闘を終えても落ち着いていた。先場所優勝者を撃破し、土俵下の座布団に座っても、表情は穏やか。「自分では分からない」というが、明らかに以前までと違う。カド番の大関が体を絞って切れを取り戻し、2連勝スタートだ。

 いつも真っ向勝負となる大栄翔戦。ともに頭からぶちかました互角の立ち合い直後、2発、3発とタイミングを相手と合わせながら突いて前に出た。その後の反撃をものともせず、再び突き放して得意の突き落とし。埼玉栄高の先輩を土俵にはわせ「実力があるので、しっかり自分も向かっていく気持ちでやった」とうなずいた。

 綱獲り初挑戦の先場所は動きに精彩を欠き、無念の途中休場。体重増を不調の原因と指摘する声を、本人は否定してきた。だが、先月の健康診断では昨年秋場所前から17キロ減った166キロ。「鍛え方を少し変えたら体重が少し落ちた」と説明した。高田川審判長(元関脇・安芸乃島)は「今場所は好調じゃないか」とうなった。

 先場所とはまるで別人のような動きに、八角理事長(元横綱・北勝海)も「近くで見ている人は迫力あったと思う。先に動けるということは動きがいいということ」と称えた。大関であれば、目指すは次の地位へと導く「優勝」の2文字だけだ。先月は部屋の引っ越しもあり、心機一転で臨むカド番。「新しい環境でいい環境でやれているので、感謝しながら明日からもやっていきたい」と言葉に力を込めた。

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2021年3月16日のニュース