ウッズ 右脚粉砕骨折の重傷、選手生命の危機も…車横転し大破「生存が奇跡」の大事故

[ 2021年2月25日 05:30 ]

横転したウッズの車両。フロント部分が激しく損傷している(AP)
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 米男子ゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ(45)が23日午前7時(日本時間24日午前0時)すぎ、米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で乗用車を運転中に単独事故を起こした。意識があり命に別条はないが、右脚を粉砕骨折する重傷を負い、右すねや足首の手術を受けたことを23日にウッズの財団が発表した。早期復帰は絶望的で、選手生命への影響が懸念される。

 事故現場の道路は緩やかなカーブの下り坂。ウッズは自身がホスト役を務めていた大会「ジェネシス招待」で貸し出された現代自動車の高級多目的スポーツ車(SUV)「ジェネシスGV80」を運転し、中央分離帯を乗り越えて反対車線側の縁石に乗り上げ、複数回転げて、10メートルほど入った道路脇の緑地帯に突っ込んだ。車は横倒しになり、ボンネットが開きフロントガラスが割れるなど激しく損傷した。

 保安官事務所は記者会見で、現場にブレーキ痕はなく、車は高速で走行していたとの見方を示した。薬物使用や飲酒運転の可能性を示す証拠は見つかっていないと説明した。車に乗っていたのはウッズ1人で、消防隊員らが器具で車両をこじ開けて救出。隊員は「名前を尋ねると“タイガーだ”と答えたので誰か分かった。シートベルトは装着していた」と証言した。

 意識もあり会話もできる状態だが、右脚の骨が見えている重傷だったという。地元保安官は「(命に別条はなく)奇跡以外の何ものでもない」と語った。救急車で病院に搬送されたウッズは手術を受け、右脚の脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)、右足と足首の骨をボルトなどで固定した。

 22日に元NBAのドウェイン・ウェイド氏(39)らとゴルフの撮影を行い、23日は同じゴルフ場でNFLセインツのQBドリュー・ブリーズ(42)らと撮影に臨む予定だった。会場に向かう途中で事故に遭ったとみられる。

 ウッズは09年にも交通事故を起こし、不倫スキャンダルや度重なる故障もあり低迷した。しかし19年にマスターズで歴代2位のメジャー通算15勝目、ZOZOチャンピオンシップで歴代最多に並ぶ米ツアー通算82勝目を挙げた。

 昨年12月に腰部椎間板の手術を受け、復帰に向けて調整していた。今月21日にはジェネシス招待の表彰式に出席し、4月のマスターズ出場に意欲を示していたが、早期復帰は絶望的となった。年齢を考慮すると選手生命への影響も懸念される。

 メジャー歴代最多優勝(18勝)を目標に掲げてきたが、到達はいっそう厳しくなった。メジャー通算9勝のベン・ホーガンは36歳の時に自動車事故で重傷を負いながら復活し、グランドスラムを達成した。ウッズも復活を目指して険しい道を進むことになる。

 ▼松宮整形外科松宮是哲院長(横浜市) 頸骨と腓骨は足首を構成する骨で関節の動きに関わる。元の位置で骨を付けるためにボルトなどで留めている状態ではないか。足首のラインはきちんと措置しないと障がいが残る。神経が損傷したり、血管が破れて足先にしびれが残ったり、硬くなって足首の動きが悪くなることもある。程度が軽くてもスイングまでに4~5カ月。同じようにプレーするにはリハビリして1年はかかる。ひどい場合はトップ選手としてのゴルフが難しくなる可能性はあると思う。

 ◆タイガー・ウッズ 1975年12月30日生まれ、カリフォルニア州出身の45歳。スタンフォード大出身。96年にプロ転向し、翌97年のマスターズで21歳3カ月14日の史上最年少優勝。00~01年にメジャー4連勝を記録した。08年には4大メジャーを3度制するトリプルグランドスラムを達成。賞金王10度。1メートル85、84キロ。

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