“張本超えV”見えた!13歳、松島が男子ジュニア8強 最年少戴冠へ「自信持ってやれている」

[ 2021年1月14日 05:30 ]

卓球全日本選手権 第3日 ( 2021年1月13日    大阪市・丸善インテックアリーナ大阪 )

全日本卓球選手権ジュニア男子5回戦、力強いフォアで応戦する松島(撮影・北條 貴史)
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 ジュニアの部男女シングルス5回戦が行われ、男子で昨年準優勝の松島輝空(そら、13=エリートアカデミー)が原田春輝(希望が丘高)を3―1で破り、8強へ進出した。苦手のカット型を攻略して1ゲーム先取されてから逆転し、メンタル面の成長を披露。14日は準々決勝から決勝までが行われ、13歳260日で頂点に立てば、張本智和(17=木下グループ)の14歳205日を抜いて最年少優勝記録を更新する。男女のシングルスも開幕した。

 中1になった松島はたくましさを併せ持っていた。ジュニア5回戦は、第1ゲームを落としながら挽回。「小学校の時は負けているときは気持ちがグニャってしたりしたけど、今は自信を持ってやれている」と胸を張った。

 カット型との対戦回数は少なく、苦手意識があった。それに加えて、高2の原田には「勝ったことがなかった」と、いいイメージがなかった。序盤は不安がそのまま出て、5―11で落とした。しかし、第2ゲームで「焦らずゆっくりいこう」と切り替えた。

 3連続失点で迎えた5―4は、ネットにかかったボールを、素早い反応と昨年から6センチ伸びた1メートル55の体を伸ばして拾って、ミスを誘った。11―9。ゲームカウント1―1として流れをつかんだ。強く振ってオーバーしていたミスが減る。第4ゲームの最後の得点は、連続強打で相手を下げ、速い一撃でフィニッシュした。

 69年世界選手権シングルス銅の田阪登紀夫さんを親戚に持つサラブレッド。祖父母が京都市で卓球場を営む。社会人で活躍した両親の英才教育を受けて「天才少年」として早くから脚光を浴びた。

 小6の昨年、高校生を次々倒して17歳以下のこの部門で史上最年少の決勝進出を果たして準優勝。中学で拠点を都内へ移し、東京五輪代表・張本智和も過ごしたJOCの若手育成機関「エリートアカデミー」で腕を磨く。本命の28年ロサンゼルス五輪どころか、24年パリ五輪代表も狙える逸材だ。

 14日は決勝までの3戦が待ち受ける。1年前、決勝に敗れた後に「ここまで来られてうれしい」と初々しく話していた“スーパー6年生”は心身ともに大きく成長。あと一歩で果たせなかった張本超えに再び挑む。

 ◆松島 輝空(まつしま・そら)2007年(平19)4月29日生まれ、京都市出身の13歳。昨年3月に京都市の竹田小を卒業し、星槎中に進学。小学生の全国大会を小1から6連覇。19年東アジアホープス優勝。今年は木下に所属し、Tリーグにも参戦。1メートル55、47キロ。左シェーク攻撃型。

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