関学大QB奥野 有終飾れず涙「終わったな」卒業後はテレビ局に就職

[ 2021年1月4日 05:30 ]

アメリカンフットボール第74回ライスボウル   関学大18―35オービック ( 2021年1月3日    東京ドーム )

<関西学院・オービック>第1Q、自らボールを保持し走る関西学院QB・奥野(撮影・西川祐介)
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 関学大(学生代表)は前半こそ2点ビハインドで折り返したが、後半に地力を見せたオービック(社会人代表)に18―35で完敗。2度目の日本一を逃した。オービックは最多を更新する7年ぶり8度目の優勝。ライスボウルは84年に社会人と学生の王者が対戦する日本選手権となってから38度目。対戦成績は社会人が12連勝で、26勝12敗。最優秀選手賞はオービックのWR野崎貴宏(26)が選ばれた。

 QB奥野のアメフト人生は涙で終わった。3年連続ではね返された社会人の壁。整列すると感情があふれた。

 「16年間アメフトをやって、ついに終わったなと。いろんな思い出がよみがえって…」

 意表を突く開始直後のオンサイドキック。攻撃権を握り、自陣47ヤードからのドライブで先制TDを奪った。前半終了間際にRB三宅の84ヤードTDランで格上を慌てさせる。「(後半は)社会人の意地を感じた」。この司令塔がそれを引き出した。

 18年5月。日大との定期戦で起きた「危険タックル騒動」により、思わぬ形で注目を浴びた。ただ心は折れず、その後2度のミルズ杯(年間最優秀選手)を獲得してみせた。

 卒業後は在阪テレビ局に就職し、一度スパイクを脱ぐが「いつかアメフト界に貢献できたら」。瞳を輝かせ、奥野は夢を語った。

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2021年1月4日のニュース