【宇野昌磨 メダリスト会見】「今までで一番、大会に出て良かったなって実感」

[ 2020年12月27日 14:38 ]

宇野昌磨
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 フィギュアスケート全日本選手権の男子で2位だった宇野昌磨(トヨタ自動車)は26日のフリー後、メダリスト会見に臨んだ。

 ――今までと異なる全日本を終え、メダリストとなった気持ちは

 「ほんとにこの大会に出られて良かったなと思っています。単純にうれしかったですし、楽しかったですし、また、目標というものがあらためて見つかり、今までで一番、大会に出て良かったなって実感できる試合でした」

 ――ステファン・コーチからの影響、スケートを楽しむ気持ちと上を目指していくバランスの取り方は

 「僕は目の前の大会を目標にしてやってきたので、目標がすごく明確ではなく次の試合もなくなってしまうんじゃないかっていう中で練習をしていたので、技術的な目標だったりとか、試合の目標がない中で、僕に残されていたのはステファン・コーチとスケートする、そして、去年もいろいろ考えましたけど、僕がスケートをどこまで続けるか、近々やめるつもりはないですけど、今こうして練習できていることも、いつかかけがえのないものになってしまう。そして、この瞬間も楽しみたいなとか。僕に残されていたのはスケートを楽しみながら練習することしかなかったんですね。なかなか大会に出られなくて、この大会で気付いたことが、もちろんスケートは楽しみたいです。ただ、僕は負けず嫌いですし、目標を持って練習することにすごく充実感を得ながら毎日練習していました。それがなかなかない日々が続いていた中で、羽生選手という存在を今回、目の当たりにし、僕と羽生選手の差は自分が思っていたより離れているんだなとあらためて自覚できたことに、すごく失礼かもしれないけど、目標というものを再確認できましたし、本当に凄いなと心から思ったからこそ、うれしかったです」

 ――羽生選手、鍵山選手について

 「先程、ゆづ君のことは話したんですけれども。僕にとって、ずっと目標、ほんとに最終目標。最終です、僕にとっての最終です。試合が1年くらいなく、僕も自分が今やっている練習というのが、どうしても、この練習がどうなるんだろうって思いながら練習する時期がかなりありました。その中でステファン・コーチというコーチに恵まれていたので、スケートを楽しむ、それは僕がここまでスケートを頑張ってきたご褒美だと思って、スケートを楽しむことも必要だなって練習していたんですけど、この大会に出て、ほんとに僕は自分にとっていい演技でした。ただ、ゆづ君の演技を生で見た時に、こんなにもゆづ君と差があったんだって思いましたし、失礼な発言になってしまうかもしれませんけど、すごくうれしかったです。あらためて僕の目標というのが、ゆづ君、どの大会ではなく、目標がゆづ君なんだなって思いましたし、マジですげえなって思いながら、きょう見させていただいてましたし、ほんとにうれしかったです。鍵山くん、鍵山選手についてなんですけれども、年が僕はずーっと下っ端だと思いながらスケートをやってきたのに、気づけば下から年の離れた年下の子がここまで成長していて。僕がたいそうなことは言えないんですけど、すごいスケート界、不思議だなって。絶対に途切れないように、すごい実力のあるうまい選手が何かしらの形でこうして現れる。そして、鍵山選手の演技とかを見て、僕もこういう時期あったなあとか思ったり。あとは、単純に僕よりうまいなってところがたくさんありすぎて。僕は全日本の前に挑戦される立場じゃないなって思いながら、試合に挑んでいたので。ショート3位って順位もなんか悔しいというよりも、自分がミスした結果であり、順当だなって。受け入れることもできていましたし。たいそうなこと言えるわけじゃないですけど、時の流れを感じました」

 ――コロナ禍での価値観の変化は

 「僕も大会に出ることがずっと当たり前だと思って練習してきていたので。こういう状況に陥って初めて、当たり前のように出ていた大会というものに、こういう状況になってから初めて感謝を思いましたし。こうなってからでは遅いのかもしれないですけど、こうやって全日本に無事出られたことにほんとに感謝しています。こうやって開催してくれた方にも、もちろん感謝していますし、それを見てくれた方、見に来てくれた方、みなさんがいたからこそ、こうやって僕もスケートできているとあらためて実感しています」

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