昨年度日本一・桐蔭学園が2点差辛勝で花園へ ロック青木が殊勲の2トライ 高校ラグビー神奈川県予選決勝

[ 2020年11月15日 19:03 ]

ラグビー全国高校大会神奈川県予選決勝   桐蔭学園19―17東海大相模 ( 2020年11月15日    横浜市・ニッパツ三ツ沢球技場 )

<桐蔭学園・東海大相模>後半、敵陣に攻め込み力強いボールキャリーを見せる桐蔭学園の青木(中央)
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 昨年度、初の単独全国優勝を果たした桐蔭学園が、東海大相模に19―17で競り勝ち、6季連続19度目の全国大会出場を決めた。敗れた東海大相模は関東オータム・チャレンジ大会に回り、2015年度以来9度目の花園出場へ再チャレンジする。

 9点リードの後半ロスタイム、最後までファイティングポーズを下ろさなかった東海大相模に1トライ1ゴールを返された直後に試合終了の長い笛。わずか2点差の辛勝に、桐蔭学園フィフティーンに笑顔はなかった。藤原秀之監督も「厳しい試合だった。チームとしては相模さんが上。キャリア(経験)の少なさが出た」と声を絞り出した。

 例年なら春の全国選抜大会から夏の合宿まで、約20試合の実戦を重ねて秋シーズンに突入する桐蔭学園にとって、新型コロナウイルスの影響は小さくなかった。今年は県予選初戦前の実戦は3試合だけ。準決勝までは順当に勝ち進むも、2月の県新人戦決勝でも14―0と突き放せなかった東海大相模の低く突き刺さるタックルに、全てのリズムを崩された。

 そんな中でもどっしり構えてプレーや声でチームを引っ張ったのが、No・8佐藤主将やロック青木(ともに3年)ら、昨年度の全国優勝を出場メンバーとして知る主力選手たち。藤原監督も「厳しい試合を経験している選手たちは、やっぱり違った」と目を細めた。

 特に前後半計2トライを挙げた青木は、強じんなフィジカルを武器にアタックをリード。2点差の後半20分には敵陣ゴール前で取り切れなかった時間帯に、ディフェンスラインを突き破るように突破しトライ。「良かったのはトライを取ったことだけ。もっと周りを生かさないといけなかった」と本人は反省も、結果的に勝敗を分ける殊勲点となった。

 12月27日に開幕する記念すべき第100回大会まで1カ月あまり。藤原監督は「まだ開催できるのか分からない」と新型コロナの影響を懸念しつつも、「勝って反省できるのが一番。あと1カ月でどこまで成長できるか。伸びしろいっぱい」と初の2連覇に挑む大舞台を見据えた。

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2020年11月15日のニュース