伊藤美誠 21日に誕生日 ハタチのカタチは脱完璧主義で「金メダル」

[ 2020年10月21日 05:30 ]

20歳のバースデイケーキを前に笑顔で「20」のポーズをつくる伊藤美誠
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 来年の東京五輪で卓球女子シングルス、団体、混合の3種目に出場する伊藤美誠(スターツ)が、21日で20歳となった。オンラインでのインタビューに応じた伊藤は、小学校の卒業文集に記した「オリンピックで金メダルをとる」という目標に向かいつつ、現在は「脱完璧主義者」の新境地で競技に取り組んでいるという。節目のハタチを迎え、「変わらないこと」と「変わったこと」に迫った。

 伊藤はいちずだ。小さい頃から一貫して「オリンピックで金メダル」を公言してきた。中国勢の分厚い壁に何度も何度もはね返されても、声に出してきた。言葉に宿る不思議な力「言霊」が存在するかのように、磐田北小の卒業文集=写真=に書いた夢を口にし続け、世界ランキング2位まで力を付けた。

 なぜ、ぶれないのか。「私は言葉にすることで自分に言い聞かせるタイプ。言葉で発しないと、行動に移すのは難しい。発言する時は強気。そうして自分を高めるようにしています。練習ではどーんって(暗く)なることもありますけど」

 団体銅メダルだった16年リオデジャネイロ五輪でも、まだ15歳ながら代表圏外の段階から「代表になる」と前向き発言を貫いて「最後の椅子」を勝ち取った。こと卓球に関しては、発信することにこだわってきた。

 「年上とか、年齢とか、お偉いさんとか、気にしていません。言うべきことは言わないと通じないですし。選手の意見も聞いたりして、おかしいと思ったことは伝えます」

 強い信念で一本道を進む一方、今年に入り心境に変化も出てきた。あるがままを受け入れるようになった。「練習は完璧を求めますが、試合は完璧を求めすぎずに自由にさせた方が自分らしさが出たり、解放された感じでできるということに気付きました」

 1月の全日本選手権は、同じ00年生まれの早田ひなに敗れた。ミスをした自分を許せず、イライラ。思考も体も硬直化した。中国勢が恐れる変幻自在の戦い方を、自分で狭めていた。2月のドイツ・オープンも不完全燃焼の8強止まり。失意の現地で気付いた。

 「報道の方に“完璧すぎでは?”と言われて、あっ、そうだーって、なりました。それまで試合になると自分を許せなくて。練習でできているのに、何で?ってなる。ずっと自分と戦っていました」

 続くハンガリー・オープンで優勝。中国勢不在とはいえ、心に羽が生えた新スタイルで勝ったことが収穫だった。その後はコロナ禍に見舞われ、五輪も1年延期になったが、空白の期間も“脱完璧主義”で取り組んだ。

 ハタチを迎えても変わらない「強気」と、新しく芽生えた「柔軟さ」。剛柔織り交ぜたつかみどころがないスタイルで、夢をつかむ。

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