照ノ富士1敗死守 復活の幕尻Vへ3年2カ月ぶり大関戦 八角理事長「怖いものがないという感じ」

[ 2020年7月31日 05:30 ]

大相撲7月場所12日目 ( 2020年7月30日    両国国技館 )

玉鷲(右)を攻める照ノ富士(撮影・西海健太郎)
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 強烈な突き押しを受けても、照ノ富士は下がらなかった。捕まえられないとみるや突き押しで応戦。張り手を浴びても熱くならない。流れの中で右からいなし、横向きにして勝負あり。「落ち着いて見て、前に出ようと思った」。取組後も冷静だった。

 玉鷲とは17年名古屋場所以来3年ぶりの対戦。5勝5敗と拮抗(きっこう)していたが、過去の対戦を振り返ることはなかった。「昔は昔。今できることをやるだけ」。元大関のプライドで勝てるわけではない。大関時代より増えた稽古量が結果につながると信じて戦いきった。

 場所後の大関昇進につなげた15年夏場所の優勝から30場所。両膝のケガや内臓疾患などで大関から転落し、序二段まで落ちた。そこから幕内復帰を果たしたのは史上初だが、再び賜杯を抱くチャンスも迎えた。幕尻が大関と対戦するのは、今年初場所の徳勝龍以来。照ノ富士にとっては、自身が大関だった17年夏場所9日目の豪栄道戦以来、3年2カ月ぶりの大関戦となる。

 八角理事長(元横綱・北勝海)も「照ノ富士は逆に怖いものがないという感じじゃないかな」とみている。照ノ富士は「冷静に自分のできることをやるだけ」と変な気負いはない。それが今の強みだ。 

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2020年7月31日のニュース