桃田賢斗、第二の故郷で語る(2) 歓迎の飢餓感「凄く試合がしたくてウズウズしている」

[ 2020年8月1日 00:00 ]

第二の故郷・福島県で合宿を行い、インタビューに答える桃田(C)UDN SPORTS
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 バドミントン男子シングルス世界ランク1位で1年延期の東京五輪出場を確実にしている桃田賢斗(25=NTT東日本)が、7月中の休暇を利用して中高生時代の6年間を過ごした第二の故郷・福島県で個人合宿を行った。所属事務所「UDN SPORTS」が合宿でのインタビューを公開し、現在の状況や延期となった東京五輪、今後目指すべき自身のアスリート像などを語り尽くした。以下はインタビュー後半部。

 ――福島の良さは何か。
 「第二の故郷だし、凄くリラックスして生活できるというか。いつもどこか気が張っているような感じがあるんですけど、ここにいると凄く安心して生活できるというか。ご飯もおいしいし、めちゃくちゃ良い合宿ですね」

 ――練習以外で楽しめたことは。
 「Jビレッジに泊まらせていただいたんでけど。凄くきれい(笑い)。施設がすごくきれいなのと、練習とご飯以外…まぁそれはいろいろありましたけど。それは言えないんで。ぜひ福島に来て体験してみてください。(オフのカードゲームとか?)普段、ご飯だったり、自由時間は一人で過ごすことが多いので、そういった時にいろんな話ができるっていうのは、凄くコミュニケーションとれて楽しかったですね」

 ――(リーチョンウェイ、林丹と)レジェンド2人が引退。世界ランク1位としての責任や自覚はあるか。
 「やっぱり凄く、俺自身、憧れてきた選手だし。目標でもあったし。ああいう選手になりたい、ああいうプレーがしたいという気持ちがたぶんプレーヤーとしても強くさせてくれたし。自分が思っている世界ランキング1位のイメージが、今の自分と比べたら全然まだまだ劣っているので、プレーだけじゃなく、人間性だったり、振る舞いだったり。そういうのをもっともっと成長して、自分が抱いたような気持ちを次の世代の人たちが持ってもらえるように頑張っていきたいと思います」

 ――五輪本番を100(%)としたら、今はどれくらい。
 「本当に、気持ちは毎日100(%)のつもりで。全力で毎日練習できているかなと思います」

 ――五輪まであと1年。長いか短いか。
 「んー…。長いようで短いというか。今凄く試合がしたくて、ウズウズしているくらいなので。ということは、たぶん自分の中でもしっかり準備ができているということだし。それくらい1日1日を充実させていることができていると思うので。今、この気持ちを、この充実感を無駄にしないように継続できたらいいかなと思います」

 ――今後の桃田賢斗像について。
 「やっぱり、こういう状況でも、野球だったり、サッカーだったり、無観客で試合ができるというのは、それだけ需要があることだし。凄く注目されているし。でもバドミントンって考えると、正直まだまだ知名度も。いやらしい話、収入も比べものにならないくらいの差があるし、いろいろなアクシデントがあったんですけど、そういうのもひっくるめて、もっともっとバドミントン選手としての知名度もそうだし、選手自体の価値も上げられるくらいのステータスを持てるくらいのことをバドミントンをリードすることで成し遂げられたらいいかなと思います」

 ――東京五輪をどんな五輪にしたいか。
 「1年延期になって、今も凄くネガティブなニュースが多いし、でも絶対に試合ができる時は来ると思うし、そういった時のために毎日毎日を無駄にしないように頑張りたいという気持ちもありますし。リオ五輪の時は自分の軽率な行動のせいで出場することができなかったですし、そういう時にでも支えてくれた人たちに恩返しというか、感謝の気持ちを伝えるためにも東京五輪で、コートの中で成長した自分を見せて、ありがとうという気持ちをコートの中で表現して、頂点に立てる大会にしたいと思います」

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2020年7月31日のニュース