寺本明日香、集大成の床運動は羽生結弦の「Origin」

[ 2020年7月15日 13:04 ]

2月に左アキレス腱を断裂した寺本は復帰を見据えて練習に励んでいる(ミキハウス提供)
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 体操女子で五輪2大会連続出場の寺本明日香(24=ミキハウス)が15日、オンラインで取材に応じた。

 代表合宿中の2月6日、床運動の練習中にで左アキレス腱を断裂。「バク転で床を蹴った時に切れて、自分は床を壊したと思った。でも、床を見たら全然、壊れていなくて。足を見たらテーピングがペロンてなっていて、切れたって分かった。アキレス腱に痛みはなかった。頭にパーンと来た感じ」と当時を振り返った。

 翌日の2月7日に手術を受ける前、村上茉愛(日体ク)には「体操人生終わるから、ゴメン、任せた」という趣旨のラインを送ったという。村上は数日後に合宿を終え、色紙を持って病院に見舞いに来てくれた。「絶対乗り越えられるから」、「待ってるからね」という仲間からのメッセージに、寺本は「感動しすぎて心が痛くなった」と話した。

 ケガをした直後は引退を覚悟したが、手術後には現役続行を決意。そして、3月には新型コロナウイルスの影響で東京五輪が来夏に延期となった。「延期で残念になる選手もいるので何とも言えないけど、自分は無理してやろうとしていた時期だったので、無理しなくていいんだとは思った」。延期で苦境に追い込まれた選手もいるからこそ、慎重に言葉を選んだ。

 まだ床運動に恐怖心はあるが、トレーニングの強度も徐々に高めている。「体調はまあまあ元気でやっている。少しずつできることが増えてきて。ちょっと体がしんどい時期だけど、耐えてやっているところ」。9月の全日本シニア選手権(高崎アリーナ)では跳馬以外の3種目での復帰を目指し、12月の全日本選手権(同)で「自分の演技をほぼ戻せるようにしたい」と前を見据えた。

 寺本は体操での目標に「人生を語る演技」を掲げる。「床は特に語れる演技をしやすい。この曲で終わりたいと決めた」。集大成にふさわしい選曲はフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)が舞った「Origin」だ。「一番最後に披露したいので」と今季は封印し、東京五輪が行われる来季に投入予定。大きな試練を乗り越えた先には、深みが増した演技が待つ。「さらに語るものができると思う。魅力を出せる演技がしたい」。不屈の24歳は、柔らかく笑った。

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