元十両・鶴嶺山の福薗好政氏死去、60歳…弟の錣山親方が寂しさ吐露「ぽつんと一人残されてしまった」

[ 2020年5月16日 20:35 ]

弟たちと父の先々代井筒親方を担ぐ元十両鶴嶺山(左)。中央は元関脇寺尾(現錣山親方)、右は元関脇逆鉾(先代井筒親方)=1984年5月
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 大相撲の元十両鶴嶺山、福薗好政(ふくぞの・よしまさ)さんが3月28日に急性心不全のため、東京都内の自宅で死去したことが16日、判明した。60歳。鹿児島県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。

 父の先々代井筒親方(元関脇鶴ケ嶺)の長男で、父の弟子として75年春場所初土俵。昨年亡くなった次男の元関脇逆鉾(先代井筒親方)、三男の元関脇寺尾(現錣山親方)とともに“井筒3兄弟”と呼ばれた。81年名古屋場所新十両。十両は通算7場所在位。90年初場所限りで現役を引退した後は東京都墨田区内でちゃんこ店を営んでいた。

 “井筒3兄弟”の末弟に当たる錣山親方が電話取材に応じ、昨年9月に次兄の先代井筒親方を亡くしており「ぽつんと一人残されてしまった。寂しいし、つらい」と吐露した。

 錣山親方によると、福薗さんは亡くなる前日も自身が営むちゃんこ店にいた。四十九日が過ぎるまでは公表を控えていたという。

 思い出は新十両だった1984年名古屋場所。幕下だった長兄が付け人を務めてくれたそうで「化粧まわしを毎日締めてくれた。照れ屋で優しい兄だった」としのんだ。自室には、父で師匠の先々代井筒親方、母、兄2人の遺影を並べており「昨晩(15日)は写真を見ながら兄弟3人で酒を飲んだ」としみじみ語った。

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2020年5月16日のニュース