パラアリーナを開放 病床不足対策のため 日本財団が決定 軽症者滞在に

[ 2020年4月4日 05:30 ]

東京都品川区に建設された「パラアリーナ」
Photo By 共同

 障がい者によるパラスポーツの専用体育館「日本財団パラアリーナ」(東京都品川区)が新型コロナウイルス感染拡大による病床不足に対応するため、軽症者を受け入れる滞在施設に転用されることが3日、発表された。アリーナや隣接する「船の科学館」の駐車場にテントやコンテナハウスを設置。約1200人が滞在可能な施設として今月末から受け入れを目指す。

 東京パラリンピックを目指すアスリートの活動拠点として18年6月に約8億円をかけ完成。床を傷つけるなどの理由で練習場の確保に苦労していたバスケットボールやラグビーの車いす競技、ボッチャやパワーリフティングなどの選手が強化のために利用してきたが、今後は滞在施設として役目を終えるまで使用できなくなる。

 先週まで多くの競技関係者が利用してきたが、都内で会見した日本財団の笹川陽平会長は「アスリートの方々には“我々の競技も大事だが、人々の命を守ることに最大限協力したい”ということで快く明け渡していただいた」と説明。選手によっては新たな練習施設の確保が必要で、感染拡大や東京パラ延期に続き難しい対応を求められることになる。

 日本財団は茨城県つくば市の「つくば研究所」跡地も7月末をめどに約9000人の滞在施設を整備する。

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