ベール脱いだ!羽生、凝縮4分版NEW「SEIMEI」 さあ国際主要大会完全制覇へ

[ 2020年2月7日 05:30 ]

フィギュアスケート・四大陸選手権   第1日 ( 2020年2月6日    韓国・ソウル )

フリーの曲かけ練習をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 4度目の出場で初頂点を狙う男子の羽生結弦(25=ANA)はサブリンクでの公式練習を行った。今大会から演目変更し、実戦用のフリー「SEIMEI」を2連覇した平昌五輪以来719日ぶりに披露した。冒頭からジャンプ4本を集中的に跳び、終盤の見せ場を残す新バージョンで主要国際大会の完全制覇を目指す。7日は男子ショートプログラム(SP)が行われる。

 令和版「SEIMEI」が、ついにベールを脱いだ。本番会場の地下にあるサブリンクで、白い息を吐きながら曲かけ練習を開始。競技用として名プログラムを舞うのは、平昌五輪フリーの18年2月17日以来719日ぶりとなった。

 ルール改正により平昌時よりフリーの演技時間は30秒短縮されて4分となり、ジャンプ総数も1つ減って7回に変更されている。当時は冒頭から1分でジャンプ3本だったが、この日は3回転半(トリプルアクセル)を加えた4本を同じ時間に詰め込んだ。注目は4回転ルッツ、4回転サルコー後に跳ぶトリプルアクセル、3回転フリップの短いつなぎ。アクセルの着地から約4秒後、3歩でフリップを踏み切る異次元の技を見せた。

 序盤にジャンプを集中させ、終盤の見せ場は残した。「“強くなりたい”“勝ちたい”ではなくて自分のフィギュアスケートを競技としてやりたい」。そう羽生が語るように、自由に演技できる「コレオシークエンス」では右の靴のエッジ(刃)を傾けて氷上につくくらい低い姿勢で左脚を伸ばして滑るハイドロブレーディングやイナバウアー、さらに陰陽師・安倍晴明を演じる象徴的な振り付けは残った。

 この日は4回転ルッツは2回転となり、4回転サルコーで転倒。全てのジャンプを跳ばず、状態を見極めるように滑りを確認した。年明けに演目変更を決断し、1月に振付師のシェイリーン・ボーン氏とブラッシュアップ。見せ場を凝縮した4分版「SEIMEI」で、唯一獲っていない四大陸選手権のタイトルを狙う。

 7日のSPは23番滑走に決定。午後9時35分に「バラード第1番」の旋律が始まる。よみがえる伝説プログラムとともに、羽生が新境地を刻む。

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