リオ五輪金のベイカー茉秋 東京五輪の道険しく 井上監督「非常に難しくなった」

[ 2019年12月11日 10:06 ]

ワールドマスターズ出発前に取材に応じる柔道男子日本代表の井上康生監督
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 柔道男子日本代表の井上康生監督(41)が11日、ランキング上位者で争われるワールドマスターズ大会(12~14日、中国・青島)出発を前に成田空港で取材に応じ、今大会を右肘関節の脱臼で欠場する90キロ級のベイカー茉秋(25=日本中央競馬会)について、「立たされている位置からも、東京五輪は非常に難しくなった」との見通しを語った。

 男子90キロ級はベイカーの他に今夏の世界選手権で銀メダルを獲得した向翔一郎(ALSOK)、17年世界選手権銅メダリストの長沢憲大(パーク24)、今年の講道館杯を制した村尾三四郎(東海大)と4人が東京五輪代表の可能性を残していた最激戦階級。ベイカーは11月下旬のグランドスラム(GS)大阪大会で3回戦負けを喫し、五輪代表の可能性が大きく遠のいた中で、今大会は逆転への“ラストチャンス”となるはずだった。

 前日10日にベイカー本人と電話で連絡を取ったという井上監督は、「試合に出て勝った負けたならともかく、ケガで大きな大会を見送ることになり、非常に苦しいと思う」とおもんぱかった。また、「彼が(柔道を)辞めない以上、いろんな形で応援したい」と今後のサポートも約束した。

 16年リオデジャネイロ五輪金メダリストのベイカーは、17年4月の全日本選抜体重別選手権で右肩を脱臼し、その後は長期休養を強いられた。翌18年2月から本格的に実戦復帰を果たしたものの、国際大会の優勝は今年7月のグランプリ・モントリオール大会のみにとどまっていた。

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2019年12月11日のニュース