【玉ノ井親方 視点】苦しい2大関…前に出てない貴景勝、工夫足りない高安

[ 2019年11月16日 08:30 ]

大相撲九州場所6日目 ( 2019年11月15日    福岡国際センター )

<九州場所>貴景勝は押し出しで玉鷲に敗れる(撮影・中村達也)
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 2人の大関が苦しい相撲を強いられている。貴景勝は玉鷲の突き放しに、簡単に上体を浮かされてしまった。稽古不足の影響だろうが、足が前に出ていない。初日はどんどん前に出て押し切った。ただそれ以降、そういう相撲が見られなくなった。上体が高く、軽い印象を受ける。最近これだけ攻められる貴景勝を見たことがない。

 高安も休場明けで体が動いていない。左が使えていないようだが、それ以外の部分は元気なのだから、左ばかりにこだわらず、右で突き放していくとか、もっと考えて取るべき。工夫が足りない。相手に合わせて取っているようでは駄目。休場した方がいいという声もあるかもしれないが、私はこのまま出続けて相撲勘を取り戻すべきだと思っている。

 むしろ心配なのは貴景勝の方だ。とにかく、前に出て取っていくしか活路は見いだせない。(元大関・栃東)

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