田村、個人タイトルより勝利!得点&PG“2冠”も視線は8強「僕らの決勝戦」いざスコットランド戦

[ 2019年10月8日 05:30 ]

ラグビーW杯1次リーグA組最終戦   日本ースコットランド ( 2019年10月13日    日産ス )

腕立て伏せをする田村(撮影・久冨木 修) 
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 日本代表は7日、1次リーグ最終戦のスコットランド戦(13日、日産ス)に向け、東京都内で再始動した。現在、得点とペナルティーゴール(PG)ランキングでともに単独首位のSO田村優(30=キヤノン)は、個人タイトルには興味がないと断言。「僕らの決勝戦」と意気込む大一番では、チームの勝利のみを追い求める。

 大会公式サイトでは最多トライのモントジャ(アルゼンチン)らとともに、最多PGの田村も紹介されている。過去の日本代表選手が、誰も届いていない個人タイトル。8強進出とともに期待が高まるが、「(意欲は)あまりないです。あまりないです」と繰り返して否定。一方で通算4トライでランキング首位タイにいるWTB松島には「マツはトライ王になると思います」と期待した。

 3試合を終えPG10本、コンバージョン5本で計40得点。開幕ロシア戦は5本中3本(成功率60%)、アイルランド戦は7本中5本(同71%)の成功だったが、5日のサモア戦は9本中7本を仕留め、成功率は78%まで高まった。タイトルは別にして、「3試合やって、徐々に体もなじんでいる」と調子が上向いているのはチームにとっても朗報だ。

 試合では指揮系統の中枢部を担う。プレースキッカーの役目は「プレーの中の、ほんの何%のプレーの一つ」と割り切るが、5日後の決戦で田村の右足が勝敗を分ける可能性はある。相手のプレースキッカーはSHレイドロー。日本は13年以降の4度の対戦で、実に14本ものPGを許している。代表通算710得点は同国歴代2位の記録で、そのほとんどを右足で稼いでいる名手となれば、一歩も引くわけにはいかない。

 決勝トーナメントに進めばボーナスポイントはなくなるため、各国ともPGを選択して1点でも相手を上回ろうとする“ファイナルラグビー”にチェンジする。キックの重要性はさらに増す。日本がまだ見ぬステージに向け、絶好のシミュレーションにもなるスコットランド戦。「過去最高の1週間にしたい。サモア戦が終わってから、みんな気持ちが高ぶっているし、僕自身も高ぶっている。日曜日、爆発するはずです」とクールな司令塔は予告した。

▽日本8強への道 日本は現在A組首位の勝ち点14。1試合を残すアイルランドの最大勝ち点は16、2試合を残すスコットランドは最大15のため、日本の自力での1次リーグ突破ラインは16。16でアイルランドと並んだ場合、直接対決で勝っている日本が1位突破となる。

 日本は13日スコットランド戦に○△なら、16以上で1位突破が決まる。●でも4トライ以上かつ7点差以内でボーナスポイント(BP)2を獲得すれば16に到達。日本が●でBP1以下なら、アイルランドかスコットランドがどこかでBPを逃すことが条件になる。
 9日にスコットランドが△か●なら最大13以下になり、その時点で14の日本は突破が決定。9日に決まらなくても、12日にアイルランドが3トライ以下の△か、●なら最終13以下で日本の突破が確定する。

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