ジョセフ万能JAPAN!経験値補う“二刀流”でまずは8強へ

[ 2019年8月30日 05:30 ]

W杯メンバー31人を発表するジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(撮影・篠原岳夫)
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 門出にふさわしい場所だった。都内の帝国ホテル「桜の間」で、ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49=ニュージーランド)が、桜のジャージーを着る日本代表W杯メンバー31人を読み上げた。16年9月の就任会見もここだった。  選考にあたり「FWでもバックスをカバーできる、バックスでも複数の位置をカバーできる選手を選ばないといけない。そこを考慮した」と説明した。

 No・8からプロップに転向させた中島、FBとしての能力も見いだしたCTBトゥポウをはじめ、いざとなれば2ポジションできる選手が目立つ。フランカー徳永はリオデジャネイロ五輪の7人制代表。サンウルブズでは、ケガ人続出の試合でWTBを務めた。

 姫野、ファンデルヴァルト、松田、松島らも2ポジションOK。選手に“二刀流”がそろい、戦術も2パターンが可能。ボールを保持して攻めるか、キックを多用するか、相手によって変えられる。

 W杯初出場は21人。31人の総キャップ数(国際試合の出場数)は683で、前回の984より大幅に少ない。経験値は、万能さでカバー。大舞台に付き物の故障や、トラブルに対応できる布陣を敷いた。「トップ8の目標を掲げている。かなり難しい挑戦になるが、選手、スタッフが150%の力を出し切りたい」と力を込めた。スーパーラグビーを制した手腕を、W杯でも発揮する。 

 【代表メンバーの話】
 ▼HO堀江翔太 前大会で成し遂げられなかったベスト8に向けて、日々精進したい。 (最多タイ4度目/体張って助ける/) ▼LOトンプソン・ルーク めちゃくちゃうれしいし、素晴らしいこと。体を張って、チームを助けて、勝つプレーをしたい。  ▼No・8姫野和樹 日本人としての誇りを持ち胸を張って闘いたい。(ツイッターから)  ▼SH茂野海人 プレッシャーを楽しみたい。毎試合勝つ自信がある。  ▼SO田村優 これまでお世話になったたくさんの人に恩返しができるよう日本のために全力を尽くしたい。  ▼WTB福岡堅樹 本当に特別な大会。日本の力を世界に証明したい。  ▼FB松島幸太朗 ハードトレーニングを積み重ねてきた結果、PNCで優勝できた。ベスト8以上を目指していきたい。

 ▽ラグビーの代表資格 ある国・地域の代表としてプレーする資格を得るには、当該国・地域で(1)選手本人が生まれた(2)両親、祖父母の1人が生まれている(3)36カ月継続して居住(4)通算10年の居住――のいずれかを満たす必要がある。ただ、(3)の期間については、国際統括団体のワールドラグビーが2017年に規定変更を発表し、20年12月31日から60カ月に延長される。国籍を必ずしも必要としない考え方は「所属協会主義」と呼ばれる。競技発祥地の英国人が植民地の代表でプレーできるようにしたことも背景にあるとされる。

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2019年8月30日のニュース