日向子、全英女子OP快幕「な~んてこった!」 日本人海外初メジャー初日最少スコア

[ 2019年8月2日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン   第1日 ( 2019年8月1日    ミルトンキーンズ ウォバーンGC=6756ヤード、パー72 )

18番、ティーショットを放つ渋野日向子(撮影・沢田 明徳)
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 今季の海外メジャー最終戦が開幕し、海外初挑戦の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が7バーディー、1ボギーの6アンダー、66と好スタートを切った。66は日本勢の海外メジャーデビュー戦初日の最少スコア。本格参戦1年目ながらここまで国内で2勝を挙げた黄金世代の注目株が、世界の舞台でも存在感を発揮した。勝みなみ(21=明治安田生命)は70の2アンダーと上々発進。世界ランク9位の畑岡奈紗(20=森ビル)は4オーバーの76と出遅れ、黄金世代3選手の明暗が分かれた。

 どこへ行っても、トレードマークの笑顔は変わらなかった。最終18番でピン奥4メートルのバーディーパットを沈めると、大歓声に肩をすくめてニッコリ。6アンダーで終えると「な~んてこった!!イーブンパーで行けたらと思っていたので、出来過ぎのスコアで正直びっくり。120点ですね」と声を弾ませた。

 前半を1バーディー、1ボギーのイーブンパーで折り返すと、後半で怒濤(どとう)のバーディーラッシュを見せた。10番で8メートルのチャンスを沈めて「前半は合わなかったパットが思い切って打てるようになった」。ここから3連続バーディーを奪うと、13番のティーイングエリアでは駄菓子の「タラタラしてんじゃね~よ」で栄養補給。15番で2・5メートルの微妙な距離を沈めるなど9ホールで6バーディーを奪い、上位でホールアウトした。

 約1年前の昨年7月末にはプロテストの真っ最中だった20歳。本格参戦1年目の今年5月ワールドレディース・サロンパス・カップで初優勝を飾るなど、2勝を挙げて全英切符を手にしたシンデレラガールだ。海外経験は合宿で渡航したタイのみ。初めて英国入りした前週にはロンドンを観光し、大英博物館にも足を運んだが「難しくてよく分からなかった」。全てが初の経験だが「特に怖いものもないので」という度胸の良さが好発進につながった。

 日本人の海外メジャー初ラウンドでは、04年全米女子プロで67を出した山口千春を抜く最少スコアの「66」。渋野は「私はスロースターターで、初日がいいといつもダメなので怖くて仕方がないんですけど」と苦笑いしつつ、「明日も攻めていきます!」と言い切った。初勝利が国内メジャーという“持ってる20歳”が、大仕事をやってのけそうな予感だ。

 ◆渋野 日向子(しぶの・ひなこ)1998年(平10)11月15日生まれ、岡山市出身の20歳。8歳からゴルフを始め、作陽高1年時に中国女子アマ優勝。2度目の挑戦となった昨年のプロテストで合格した。今年5月のメジャー大会、ワールドレディース・サロンパス・カップを大会最年少で制し、ツアー初優勝。7月の資生堂アネッサ・レディースで2勝目を挙げた。世界ランク46位で、国内賞金ランクは2位。趣味はソフトボールで、現在も地元に帰ると練習に参加する。1メートル65、62キロ。

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2019年8月2日のニュース