大坂、凡ミス連発苦戦も大逆転発進!最終セット貫禄の6ゲーム連取

[ 2019年5月29日 05:30 ]

テニス 全仏オープン第3日 女子シングルス1回戦   大坂2―1シュミエドロバ ( 2019年5月28日    パリ・ローランギャロス )

苦しんで初戦突破!第1セット、サーブを放つ大坂(撮影・小海途 良幹)
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 女子シングルス1回戦で第1シードの大坂なおみ(21=日清食品)は世界ランク90位のアンナ・シュミエドロバ(24=スロバキア)に0―6、7―6、6―1で逆転勝ちした。凡ミスを連発して苦しみながら、2年連続の初戦突破。全米、全豪に続く4大大会3連覇へのスタートを切った。錦織圭(29=日清食品)はジョーウィルフリード・ツォンガ(34=フランス)との対戦を前に、4大大会20勝のロジャー・フェデラー(37=スイス)と打ち合い調整した。

 女王の貫禄は皆無だった。日本勢として4大大会に初めて第1シードで臨んだ大坂だが、序盤から凡ミスのオンパレード。第1セットを0―6で落とした。グランドスラムで1ゲームも奪えずにセットを落とすのは17年ウィンブルドン選手権2回戦ストリコバ(チェコ)戦の第2セット以来2度目の失態。第2セットは5―6の窮地に立たされながら、タイブレークの末に制すると、最終セットは0―1から6ゲームを連取して面目躍如のプレーを見せた。

 第2セットには中断もあり、集中力を保つのは難しい試合。「風が吹いて雨も降って、気温が下がった。コンディションを合わせるのが大変だった」。勝利に安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 昨夏の全米で4大大会を初制覇し、1月の全豪も優勝。世界ランキング1位に就いたが、全豪後はプレーに精彩を欠いた。ツアー6大会に出場して、通算10勝6敗。直近のイタリア国際は右手親指の付け根を痛めて準々決勝を棄権した。不安を抱えてパリに入ったが「日を追うごとに状態は良くなっている。試合には100%で臨める」と強調。現地入り後は終始、明るい表情で調整してきた。

 精神的に安定していた。父フランソワさんが3月のマイアミ・オープン以来、約2カ月ぶりに合流。毎日の練習をコートの外から見守り、トレーニング後には笑顔で言葉を掛ける。大坂は全豪後にバイン前コーチとの契約を解消しジェンキンス・コーチに師事。スポンサーもアディダスからナイキに変更した。環境が目まぐるしく変わる中で「父は心の支え。悲しい時はいつもバカなことをして笑わせてくれる」と言う。不得意な赤土コートで、苦しみながら1回戦を突破。劇的な逆転劇は、大坂らしい試合でもあった。

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