2年8カ月ぶり国際大会出場の伊調馨、決勝進出逃し「対応できなかった」

[ 2019年4月26日 14:55 ]

レスリング・アジア選手権第4日 ( 2019年4月26日    中国・西安 )

準決勝で敗れたあと、感想を口にする伊調(撮影・中出健太郎)
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 2年8カ月ぶりの国際大会出場となった女子57キロ級の伊調馨(34=ALSOK)は決勝進出を逃した。準決勝で昨年のジャカルタ・アジア大会優勝のチョン・ミョンスク(北朝鮮)に4―7で敗れた。3位決定戦に回る。

 伊調は開始30秒で両足にタックルに入られ、バックを取られて今大会初失点(0―2)。相手を場外へ押し出して1―2で迎えた1分30秒過ぎにも片足タックルでテークダウンされ、さらにローリングされて1―6とされた。残り20秒でも足を取られて場外に押し出され、1―7で第1ピリオドを終えた。第2ピリオドも低く鋭いタックルに手を焼き、残り1分でようやくバックを取って3―7。さらに残り10秒で相手が警告を受けて1点を返したが、及ばなかった。

 試合直後、取材に応じた伊調は「対応できなかった。自分の力が出せなかった」と切り出した。初戦の2回戦では2012年ロンドン五輪代表の厳地恩(オム・ジウン、31=韓国)にテクニカルフォール勝ちも、相手の頭が当たって前歯が欠けるアクシデント。「(試合の)入りがいい形ではなかったので修正しようとしたが、直せなかった。相手は組み際からのタックルが強力だった」と振り返った。外国人選手に敗れたのは五輪4連覇を達成したリオ五輪の前、2016年1月のヤリギン国際大会(ロシア)以来。チョンのことは映像で研究しており「若い選手なので前半から来ると分かっていた」が、自身の調子が「なかなか上がらなかった」と明かした。

 今回同行していない田南部コーチからは腰の高さなどの課題を指摘されていたが、初戦から「腰の高さは自分でも感じていた。高いことで(歯が欠ける原因となった)バッティングしたり、今後の大きな課題の1つになると思う」という。他の課題としては攻めきれなかった部分やディフェンスの弱さも挙げ、「ここに来て全てが経験となる。これを生かせるか」と冷静に語った。

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2019年4月26日のニュース