荒磯親方 御嶽海の貴景勝封じた密着絶賛「ねちょっとした感じ」

[ 2019年3月13日 09:35 ]

大相撲春場所3日目   〇御嶽海―貴景勝● ( 2019年3月12日    エディオンアリーナ大阪 )

貴景勝(右)との押し合いに耐え寄り切った御嶽海(撮影・亀井 直樹) 
Photo By スポニチ

 大関獲りの関脇・貴景勝(22=千賀ノ浦部屋)と小結・御嶽海(26=出羽海部屋)の一番は、御嶽海が貴景勝の攻めを封じて寄り切った。今場所からスポニチ評論家の一員となった元横綱・稀勢の里の荒磯親方(32)は今後の相撲界を背負って立つ存在の両力士の一番を分析。現役時代、2人と対戦した経験を踏まえ、御嶽海の勝因、貴景勝の大関獲りについて探った。

 この日も幕内後半戦の警備を担当していて、ともに優勝経験のある貴景勝と御嶽海の一番は西の花道からじっくり見ていました。御嶽海は立ち合いで先に貴景勝に立たせていて、「後の先」になりました。そこで下から入り込んだことで、有利に運ぶことができました。立ち合いで決まったと言ってもいい一番でした。貴景勝からすれば、押しても押しても力が伝わらない状態。攻めれば攻めるほど腰が伸びてしまいました。

 貴景勝が左からいなしてきたところで右を差し、体を密着させて寄り切りました。御嶽海には天性ともいえる「密着感」があります。私が現役時代に肌を合わせた感覚で言うと「ねちょっとした感じ」です。寄り身の時に相手に隙間を与えないうまさ。それによって相手は力を伝えられなくなります。私も密着感を大事にしていたのですが、御嶽海は現役の中でずばぬけています。

 初場所で痛めた左脚の影響で、場所前は稽古不足だったと聞きました。それでも、初日の鶴竜戦、この日の貴景勝戦と自分の相撲が取れているし、感覚が凄くいい。それができるのも、上位で戦ってきたこれまでの積み重ねがあるからです。大一番になればなるほどしっかり勝つ。性格も明るく、スター性のある力士です。  大関獲りの貴景勝は初黒星となりましたが、御嶽海戦の敗因は先手を取られたということだけです。私が大関昇進を決めた場所(2011年九州場所)は5日目の豪栄道戦で初黒星を喫しましたが、6日目から3連勝しました。もちろん、負けた後の相撲は大事になってきます。ただ、貴景勝は根性がある力士で、相撲っぷりもいい。本人も「腹を決めている」と言っているようなので、この日の1敗を引きずる必要はないでしょう。(スポニチ本紙評論家、元横綱・稀勢の里)

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2019年3月13日のニュース