大分舞鶴 これが伝統の底力!猛反撃しのぎきった通算81勝

[ 2018年12月29日 10:39 ]

第98回全国高校ラグビー第2日・1回戦   大分舞鶴26―21深谷 ( 2018年12月28日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<大分舞鶴・深谷>ラックから素早くパスを出す大分舞鶴・福山(撮影・大森 寛明)
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 これが伝統校の底力だ。33年連続57度目出場の大分舞鶴(大分)が深谷(埼玉)を26―21で下し、歴代5位の通算白星は81勝に到達。前半終了間際から防戦一方でも踏ん張った。前回、埼玉勢から白星を挙げた2003年度は準優勝。75年度の決勝で花園(京都)を破って以来2度目の栄冠を目指す。他の九州・沖縄勢は高鍋が静岡聖光学院に16―22で、名護は早実(東京第1)に3―55で敗れた。

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 強豪オールブラックス(ニュージーランド代表)と同じ漆黒のジャージーに身を包む軍団に初戦負けは似合わない。大分舞鶴が土俵際に追い込まれても粘りを発揮した。1965年に7度目の出場で初勝利(○9―3宮城水産)を挙げてからの通算白星を81勝に伸ばした。左ロックの佐々木主将は「しっかり伝統の足跡になれたと思っている。良かった」と喜んだ。

 FWとバックス陣が密に連携する展開ラグビーで序盤から攻め立てた。前半4分にゴール前の中央ラックから出た球をSO松島がインゴールに蹴り込んだ。チームで唯一、高校日本代表候補に名を連ねる男はすかさず自ら走り込んで右中間に先制トライ。昨年も似た形で得点しており「全員で最初から行くぞ!という気持ちが入っていた。スペースが空いていた」と胸を張る。この号砲を合図に猛攻をかけ、前半22分までに26―0と大量リードを奪い、圧勝しそうな勢いだった。

 流れが変わったのは同28分。深谷に1本目のトライを許すと、息を吹き返した相手のFWに押しまくられて防戦一方。後半24分には1トライ差、ゴールも決められれば逆転されるピンチに陥った。土壇場で大分舞鶴フィフティーンは改めて意思統一。敵陣でFWがボールをキープして時間を使い切る作戦に切り替えた。佐々木は「しっかり勝ち切ることが大事」と勝利への執念を結実させた。

 次の2回戦はAシードの桐蔭学園(神奈川)に挑む。03年度に3回戦で27―10で破り、そのまま準優勝まで突き進んだ。目標のベスト8進出へ手応えをつかんだ佐々木は「チャレンジ精神で戦いたい」と意気込む。(杉浦 友樹)

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2018年12月29日のニュース